PART19〜トルコをあとにして〜

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 6:00起床。11:00の飛行機に乗るには9:00には搭乗手続きを
しなくては。

 イスタンブールのアタチュルク空港まではユルマズの友人の
タクシー運転手が連れていってくれる。7:00にAYASOFYAの前に
来ることになっている。

7:30になっても来ない。ユルマズが電話をかけるとなんとまだ
家にいる。急いで来るというがしばらく待っても来ない。時間
がないのでその場に来たタクシーに乗る。

 空港は激混みだ。人が多すぎてなかなか前に進めない。それ
でも何とかチェックインをすませ、搭乗の時間を待つ。いよい
よトルコともお別れだ。

 搭乗。スチュワーデスの態度がやたらデカい。乗るのははト
ルコ航空の小さな飛行機だ。離陸の際やたら揺れる。大丈夫だ
ろうか。なんといってもトルコ人が操縦する飛行機である。機
内に、2mくらいある人々の一群がある。スポーツ選手のよう
だ。

 13:00ミラノ着。ここから汽車で今日中にチューリッヒに入ら
なければならない。汽車にちゃんと乗れるか、まず問題だ。空港
の案内係に聞くと英語でミラノ駅までの行き方を教えてくれた。
また、空港内で切符を買うことができ、そこで時刻表も調べられ
ることも教えてくれる。そこでは学割は効かず、駅で切符を買う
ことにするが、時刻表を見ると2、3時間に一本くらいでスイス
方面の電車があることを知り、ちょっとホッとする。その切符売
り場でミラノ駅までのバスの切符を買うと藁半紙を引きちぎって
書きなぐったようなチケットを渡された。空港内でイタリアリラ
を換金しようとするが、トラベラーズチェックは使えないと言わ
れちょっと焦る。しかし空港内のいくつかの銀行をまわり、何と
か換金できた。ただイタリアはほんの通り過ぎるだけなので余り
換えすぎると損をする。かといって足りなくなったら困るし。こ
の辺はヨーロッパをまわるときには常について回る苦労だ。

 バスでミラノ中央駅へ。街並みがきれいだが観光してる暇はな
い。途中、「サンシーロスタジアム」と書かれた標識を見つける。
だからどうした。

 駅に到着。14:00発のフランクフルト行のチケットを買い、一安
心。観光をしてる暇はないが、ミラノ駅をブラブラとまわり、ピザ
屋でピザを食う。ミラノ駅は半円柱状の巨大な建物で、ヨーロッパ
の駅の中でも大きな物の内の一つだ。造りが重厚で歴史を感じる。
ホームにはヨーロッパ各地へ向かわんとする巨大な列車がいくつも
発車を待っている。

 早目に電車にのり、席を確保。指定席と自由席の区別に戸惑った
が、何とか四人同じコンパートメントに入ることができた。汽車は
静かに動き出す。曇り空なのが残念だがなかなか快適だ。これから
アルプスを越え、スイスに入るのだ。

 同じコンパートメントのアジア人の女性と話すようになる。彼女、
ペギーさんはシンガポール人でイタリアに語学留学に来ており、夏
休みをスイスにいる友人のところで過ごすそうだ。優雅な話である。
まあまあの美人だがちょっと年上くらい。旅行慣れしていて、切符
入札などが手際よい。帰りにシンガポールによるといったら色々観
光スポットを教えてくれた。また、シンガポールの言葉や民族の構
成が複雑であるなど、単一民族に近い我々には想像できない話を聞
かせてもらう。お礼にオームの話をしてあげた。

 窓の景色が素晴らしい。アルプスの山を縫って走るわけだが、湖
が多く、また山の斜面では山羊や羊がいっぱいいたりしてのどかな
風景が続く。同じようなテンポでずっと続くのだが全く飽きない。
仏とハム男は寝てしまった。もったいない限りだ。

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19:00チューリッヒ着。ホテルを決めていないのでどうしようか迷っ
ていたら、ペギーさんが、駅まで迎えに来る友人に頼んで探してもら
う、と言う。ありがたい話だったがその友人はまだ駅まで着いておら
ず、時間の無駄なので「地球の歩き方」に載っているホテル KLONE を
めざす。

 チューリッヒを歩いている人々がちょっとおかしい。チャイゲ、アカ
ゲ、キゲ、ハナピー、クチピー。ズボンズルズル。トルコと違ってファ
ッションが進んでる。でもちょっとその人数が多過ぎるような。それに
ちょっと過激すぎる。みんなイカレポンチなのだ。
 KLONEの場所を駅の地図で確認。駅の外に出ると…どわー!いかれポン
チが大挙してやってくる。すごいイカレポンチの数だ。これがチュー
リッヒか?渋谷の比じゃないぞ。何だかスイスのイメージが根底から崩れ
ていく。
 どうもイカレポンチ達は駅の方に向かっているので我々は注目の的に
なる。皆やたらデカい。恐すぎる。早くホテルに着きたい。

 ホテル KORAY はとても綺麗だ。シャワー、トイレは共同だがトルコの
ホテルに比べたらずっと清潔だし、ちゃんとお湯もでる。しかし値段は
少々張って一人当たり60SF。 これでもスイスの中ではかなり安い方だ。
物価がかなり違う。スイスの物価は日本と同じくらいか、それ以上に高い
らしい。窓からメインストリートがみえる。イカレポンチが大量に歩いて
いる。ホテルの人にイカレポンチのことを聞くと、今日はカーニバルがあ
るのでそのせいだ、という。やはり普通ではなかったのだ。

 桃が市内観光に行こう、という。冗談ではない。あのイカレポンチの
中を歩くのか。ビビるMだが結局散歩に出発する。さすがにチューリ
ッヒの街は伝統があり、道は石畳で非常に趣が深い。教会が多く、静か
なよい街なのだろう、イカレポンチがいなければ。そのまま食事にしよ
うとするが、どの店も一杯だ。ある店では一時間待ってくれ、と言われ
た。あまり混雑している中で食べるのも落ち着かないし、出直すことに
しよう。

 一時間後、また店にいく。まだ混雑しているがもう待てない。スイス
に来たのだからやはりフォンデュを食べなければ、ということでフォン
デュの店を探し、入る。メニューを見る。た、高い。トルコから来たせ
いもあるが、異様に高く感じられる。しかし食べない訳にも行かない。
チーズフォンデュとミートフォンデュをビールと一緒に頼む。程なくし
て晩飯がやってくる。チーズフォンデュは鍋の中でドロドロになったチ
ーズにパンをからめて食べる。ミートフォンデュは生の角切り肉を鍋の
油で上げて食べる、しゃぶしゃぶのようなもの。ビールはゴクゴクと飲
むもの。さあ、本場のフォンデュを味わってみよう...。どれどれ.....

「うまーい!!なんだこの味は!!とろけるチーズとパン、そしてわず
かに入っているワインの絶妙なハーモニー。そしてずっしりと、それで
いて上品な味わい深い牛肉。うまい!!うますぎるぅーーー」

と、読め読めのオチで締めくくったところでホテルに帰る。何ともハー
ドな一日であった。明日はチューリッヒ空港からシンガポールへ、そし
て半日のトランジットの後日本に帰ることになっている。

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