ワシントンD.C./サンフランシスコ

2005/06/06〜2005/06/18

今回の出張は2週間。最初の一週間でカンファレンス出席のために
ワシントンD.C.に。その後いつも行くサンフランシスコ郊外の
提携先に行ってきました。初めてアメリカ国内便を使ったりと、
今までとはちょっとだけ違った出張でした。


To There 2005/06/04

 今回は全日空で、成田からワシントンダラス空港へ。引っ越して成田空港までが遠くなったので、
空港に行くまでが一苦労です。
 成田はどういうわけだかずいぶん混んでいていて、チェックインに1時間以上かかりました。そのせいか、座席は通路側も窓際も取れませんでした。
 ところで、
飛行機の座席を選ぶ場合、皆さんはどのようなプライオリティをつけますか?ボーイング747ジャンボジェットの場合、席は3,4,3のように並んでいます(図1.)。



図1.ボーイング747席の並び

 左右対称なのでA〜Eまでを評価するとすると、まず窓際、通路側、真ん中にカテゴライズされます。窓側と通路側についてどちらがいいかについては賛否両論ありますが、窓際はトイレに行くのに、内側にいる二人に出てもらわないといけないので私は通路側を好みます。この通路側も、CとDがあるわけですが、この二つは必ずしも同等ではありません。トイレに自由にいける、という点では同じですが、以下の違いがあります。
1)トイレに「行かせる」ためにどく対象が、CはAとBの二人、DはEの一人。したがって、Aの方が席を空ける確率が高い
2)荷物及び足を収納する前のシートの下の様子が違う。ボーイング747のシートの足は図2.のようになっている。すなわち、Cは自分ひとりのスペースを確保できるが、Dは隣のEと一部スペースを共有する。
そんなわけで、私は1)のデメリットよりも2)のメリットを優先させ、Cの方を好みます。


図2.シートの足の配置

 さて、窓際も通路側もだめだった場合、真ん中のBかEしかないわけですが、上記通路側席と同様、1)、2)に近い違いがあります。Bはトイレに行かせるために立ち上がらなければならない人が一人いますが、Eは一人もいません。しかし、Bは前座席の下に自分の固有のスペースがありませんが、Eは両隣との共有です。しかも、Eの場合、自分の足を、いすの足を挟むように置かなくてはならないので非常に居心地が悪いです。ですので、私はBよりEを好みます。
 以上を総合して、座席の優先順位は、
C>D>A>B>Eとなります。

 と、こんなに一生懸命考えたのに、成田−ダラスの飛行機はボーイング777、3列シート×3のタイプでした。上記の考察がまったく意味を成しません。


AT Washington 2005/06/05

 さて、ワシントンには10:00過ぎに到着。カンファレンスの参加者で日本からはこの便で行く人が多いようで、空港では何名かのお客さんにあいました。


カンファレンスは明日からなので少し市内観光をしました。しかし、ワシントンD.C.、こんなに暑いとは思いませんでした。暑い上に蒸し暑い。おそらく東京より暑いのではないでしょうか。
 モールと呼ばれる、リンカーン像などがある辺りを歩きましたが、もう汗だくでふらふらです。


ワシントンの地下鉄。地球の歩き方にはすごくきれいで快適って
かいてあったけど全然そんなことない。サンフランシスコの
BARTとあまり変わらないなあ。それにものすごく薄暗い。


「モール」にあるリンカーン像。観光客がたくさんいた。


ワシントンの町にはリスが一杯


カンファレンス会場及び宿泊先のヒルトンホテル。写真で見えるほど豪華ではありません。

The Conference 2005/06/06-09

 今回参加したのはESV(Enhanced Safety Vehicle)という、自動車衝突安全を検討する国際会議。政府機関の研究発表などあって、興味深くかつ非常に重要です。従来からの衝突乗員安全から、対歩行者保護、対小型車の、自分でない相手方に対する安全施策、事故数は少ないものの深刻な事故の多いロールオーバー対策から、昔から一向に議論のかみ合わない側突乗員安全対策、さらに今後普及が予測される燃料電池者に対する安全、特に火災対策など。
 しかーし。ワシントンの、たとえば午後1時は日本の午前2時。時差ぼけがいつもなかなか抜けないわたしは、午後の講演に耐えるのが苦痛で、さらに英語とあれば夢の中です。

IIHS 2005/06/10

 さて、カンファレンス自体は4日間だったのですが、5日目の金曜日、テクニカルツアーとしてIIHS(Insurance Institute for Highway Safety)という、アメリカの損保の外殻団体の研究所を訪問しました。
 IIHSはアメリカ独特の団体で、損保業界が独自に自動車の安全性を評価し、保険料のレーティングの資料に使います。衝突試験もすべて自分たちで行いますが、これにはばらつきを少なくするとか、各計測器のオペレーショなどといった実験運用というだけでなく、自動車の構造の理解や人体の特性など、高い技術を必要とします。これにより、より細かな安全性の評価を行うことができ、より安全な車にはより安い保険料を提供できる(その逆もまたしかり)のです。
 日本はじめその他諸外国は、基本的には損保業界から見ると自動車業界は「お客様」。下手にレーティングなどをして「危険な車」などというレッテルを貼ると、自動車ディーラーから出入り禁止になってしまい、その結果新車や中古車を販売する際に一緒につける保険の選択肢から外れてしまうのです。アメリカはその点損保業界の立場が強く、より消費者の利益を代表する、という信念のもと、自動車会社と対等に渡り合っているのです。

 衝突試験は何度か見たことがありますが、自動車会社や研究所の衝突試験場と違い、ここは「見せる」ことに重点の一つを置いているようで、とにかく試験場がきれいです。衝突エリアも何か映画スタジオのよう。衝突試験も見学しましたが、激しい衝撃映像はなにやらハリウッド映画の撮影のようでしたね。楽しめました。


IIHSの安全基準はいくつかあるが、そのうち大掛かりなもののひとつに側突安全性がある。
車体に横から50km/hで、台車をぶつけるのだ。この台車はアメリカ法規、欧州法規
(=日本法規)に比べてずっと傷害性が高く、このIIHSの側突試験は数ある規格の中で
最も難しいものといわれている。



最後はみんなで記念撮影

Measure League Baseball 2005/06/10

 この見学ツアーは15:00ごろ終わり、夕方時間があったので野球観戦をすることにしました。そう、メジャーリーグ観戦です。ワシントンの地元チームは、経営が行き詰ったモントリオールエキスポズの移転を受け入れ、今期2005年からワシントンナショナルズとしてメジャーリーグに参戦しました。
 この、白地に赤が貴重のナショナルズの今日のお相手はなんと、、シアトルマリナーズです。日本人に今最も知名度の高いチーム。イチローと長谷川の在籍するチームといった方がとおりがいいでしょうか?
 観客席はむちゃくちゃ暑く、ビールが進みましたが、アメリカ独特の雰囲気は楽しめました。球状でのべつまくなしに鳴っている応援団の鳴り物はなく、みんな声と手拍子での応援です。それも、サッカーのようにこれまたのべつまくなしに騒ぎ続けるのではなく、いい場面では盛り上がり、退屈な場面ではだらけ、緊張感のある場面では水を打ったような静かさと鳴り、そしてまずい場面では容赦なくブーイングを浴びせかけます。
 あと、面白かったのが売り子。ビールや飲み物を売っているんだけど、観客席の奥の方にいる人に売るときは商品を間にいる人に回してもらい、代金も、そしておつりも仲介してもらいます。袋入りピーナッツなんかは平気で10段くらい下から観客に向かって放り投げたりします。
 試合自体は、イチローは4の1でまずまずといったところ。ただ、6回まで3−3で拮抗していた試合をぶち壊したのはセットアッパーとして登板した長谷川。ストライクが入らず、押し出しを含む4失点で、結局後続も打たれ、3−9とマリナーズの完敗でした。ただ、地元チームの勝利ということで試合自体は大盛り上がりです。



Smithonian
2005/06/11

 サンフランシスコへの移動は日曜日なので、土曜日は一日フリーです。会社に入ってからの出張はほとんどが月−金でしたので、今回はじめての週末です。
 ワシントン観光といえばやはりスミソニアン博物館でしょう。大小さまざまな博物館を総称してスミソニアン博物館といいます。暑くてなかなかしんどかったですが、自然史博物館、航空宇宙博物館、アメリカ歴史博物館などを見学しました。

 






Washington D.C. to San Fran Cisco 2005/06/12

 日曜日はワシントンDCからサンフランシスコ空港への移動です。アメリカ国内の移動は初めて。
 念のため、というのと、特にやることもない、というので、かなり早くホテルを出ました。14:45の飛行機に対し、9:00にホテルを出て、10:00着。4:45前にチェックインと模範生以上です。ところが…


 まずは切符を発券してもらい、搭乗口のセキュリティへ入ります。ワシントン空港は、免税店やレストランなどがほとんど構内にあり、中に入った方が楽しめるのです。ところが、窓口の人が切符を見て「これはだれだ?」。切符とパスポートの名前がぜんぜん違う!いったいどうなっているのだ。

 せっかく並んだ出国ゲートから離れてまた切符売り場に入ります。窓口のお姉さんが、「あら失礼」といって再発券してくれたましが、侘びの一言もないのか?それと、チェックインした荷物、すでにバックヤードに行ってしまったのだが、大丈夫か?「大丈夫。持ち主の名前は間違っているけどここにサンフランシスコ空港って書いてあるでしょう?」「でも…」「きっと大丈夫よ。next plesease」(;_;)

 まあ、ちゃんと届けばいいんだけど、届かなかったらいったい誰が責任を取るつもりだ?

 そしてセキュリティチェック。別にピーとも鳴らなかったのですが、担当官曰く、「あなたのこのチケットはSSSS、つまり高度セキュリティチェック対象に指定されている。」おそらくアメリカ国籍でない人間の、アメリカ国内間の移動の飛行機だからでしょう。それにしても、ズボンのポケットから全部調べられ、靴のかなも調べられ、おまけに財布の中もい調べられました。別の怪しいことは一つもないのだが、何かしら恥ずかしいものでも持っていたらどうしよう、と思っていました。せいぜいHiltonホテルから妻のお土産に、とパクってきたシャンプーセット一式だけでよかった。別にお咎めナシ。

 こんだけやらせて、しかも5時間近く前にチェックインさせて、
真ん中席とはどういうことだあ!


ワシントンダラス空港では、飛行機の乗り降りは写真のような
お化けバスで行う。車体がグーっと持ち上がって搭乗口や空港ゲートと
合体するのだ。なんだかハリウッドに出てくるSF宇宙映画みたい。



Livermore 2005/06/13-17
 この一週間はサンフランシスコから車で一時間ほど内陸に行ったLivermoreとうい町で、主に技術ミーティング。といってもても自分で手を動かす大きな作業はなく、もっぱら、のらりくらりとなかなか動いてくれないアメリカ人のしりをたたくのが役目。でも、こんなに気候が良く、景色もいいところにオフィスがあったらまじめに仕事をしようなんて気はとても起こらないでしょうね。


サンフランシスコ
の輸送を担うのは「bart」。本数も多く、
サンフランシスコ市内は地下を走るので市の中心までアクセスできて
便利。そして空港からも利用できる。

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San Fran Cisco 2005/06/17
 最終日の金曜日は、翌日のフライトが午前中なのでサンフランシスコに戻り一泊します。でせっかくなので、仕事を2時くらいで切り上げて、早めにむかいました。3時過ぎにサンフランシコ到着、それから3時間ほど、フィッシャーマンズワーフ付近を観光して戻りました。天気は良かったんだけど、やはりサンフランシスコはちょっと寒いですね。


Pier39からみたかつての連邦刑務所アルカトラズ島。
脱獄不能の最強刑務所として名をはせた。いまは観光地。

 ところで、今回サンフランシスコはHoliday Inn、Civicdセンターを予約したんですが、ここでえらい目にあいました。ホテルはインターネットで予約したんだけど、このホテルに直接アクセスしたのではなく、インターネット上の旅行代理店にて予約、前払い。そのためか、メールで送られてきたvoucherを出力して出さなくちゃいけなかったんだけど、すっかり忘れていて(というか見ていなくて)もって行かなかったら手続きできない、とのこと。何とかPCの画面を見せてこれこれ、っていったいたら、少し上の人が出てきて何とかなった…、と思っていました。
 ところが観光から帰ってくると部屋の電話に伝言があり、やっぱりプリントアウトする必要があるとのこと。もう一回ロビーに行くと、ビジネスセンターを使用してよいのでそこでプリントアウトしてくれ、と言われ、キーを渡されました。でも、ビジネスセンターって部屋の使用はもともと届け出さえすれば無料で、そこに接続するのがお金がかかるらしいのね。結局お金取られるジャン。
  しかも、悪いことに、というより、ある程度は予想ししていたんだけど、自分のlaptopがホテルのネットワークにつながらず、プリンタが認識できません。何とかガチャガチャやっていたんだけど結局つながらず、どうしたものかと考えていたら、ワイヤレスネットワーク認識のサインが。ならば、ワイヤレスネットワークででもインターネットに接続して、hotmailとかにvoucherを送り、ビジネスセンターのパソコンで見ればいいや、と思ったんだけど、ワイヤレスネットワークにつながるにはフロントにアクセスコードを聞け、といってきます。が、ビジネスセンターの癖に電話がない!どこを探してもない。もちろんskypeなどではない。仕方がないので部屋に戻ってかけようと思い、一度終了させたのですが、この何の成果もない作業に$10とられました。
 部屋に帰ってフロントからアクセスコードを聞き、何とかもう一度ビジネスセンターのPCを利用し、$5ほどかけてvoucherをプリントアウト。フロントにもって行きました。
  結局30分ほどの時間と$15ほどのお金をかけさせられました。まあ、voucherを持っていかなかった自分が一番悪いんだけど。で、フロントに持っていったら曰く、「ああ、それ、やっぱもうええわ」(なぜか関西弁に聞こえた)

夕食は同行したSさんと、サンフランシスコの日本人街へ。いつもサンフランシスコに来るのは夜遅くなってからなんだけど、今回はまだ日が高く、日本人街の各店舗も開いていました。今まで気がつかなかったのですが、日本食レストランや店がものすごく多くびっくりしました。天丼を食べたんだけど味もそこそこ。日系も多いためか、今まで見た海外の日本人街で最も規模の大きいものでした。



To Japan 2005/06/18
 日本への便。サンフランシスコ空港の全日空のカウンターは日本人が対応してくれるので安心。今回、初めてスチュワーデスさんの前の席、つまり、エコノミーでも前ががーんと広がっている最高の席でした。おかげでゆったりと座って帰れました。

 今までの海外出張ではもっとも長い2週間。しかもカンファレンス出席が中心でdutyがあまりなく、気楽で楽しいものでしたとさ。

おしまい