思い出といえば夏の合宿、早朝から深夜まで音楽(とお酒)がとぎれることのない合宿には私も何度も参加させていただきました。酔った勢いでViolaを弾いたこともありました。また参加したいなぁ。
これからもお互いに「プロの技術とアマチュアの心を」というこの合奏団のモットー通りに成長していければすばらしいですね。
第46回 山上純司 指揮
今年もまた、ウラィタナル合奏団とご一緒することになりました。普段、大編成のオーケストラやオペラを指揮することの多い私にとって弦楽合奏というのは自分が子供の頃ヴァイオリンやヴィオラを学んでいたせいでしょうか、ふるさとに帰ったような気持ちがするのです。しかし、この弦楽合奏というのは、最も難しいジャンルでもあるのです。
一人一人が相当の腕前を持っていないと成り立たないのです。今回、ドホナーニのセレナードという、私にとっても初めての難曲を初回の練習から、かなりのレベルで演奏してしまうこの合奏団。 約2ヶ月練習を経てどんな演奏をしてくださるでしょう。きっと、うんとウライタをならして皆様の心に届く演奏をしてくださることでしょう。
第48回 山上純司 指揮
今年もまた、ウラィタナル合奏団とご一緒することになりました。
この合奏団とのお付き合いも1985年から18年。東京藝術大学を卒業して19年。あの頃は私も若かった、
いつまでも若々しくありたいと思いつつも時は流れていきます。私事で恐縮ですが、2003年はハイドンの
オペラ「無人島」で新国立劇場に初登場させて頂くという好運に恵まれ、そして今日、学生時代の思い出の
奏楽堂で演奏させて頂く機会に恵まれました。気持ちを新たに、更なる精進をせねばと思っています。
この先輩がたの歴史のつまった奏楽堂で、ウラィタナル合奏団の皆さんと、心を込めて演奏したいと思います。
第50回 早川正昭 指揮
第50回記念演奏会の指揮を担当させていただくことを、この合奏団の創立者である故、沖不可止先生に
御指導を受けたことのある一人として大変光栄に思っています。創立された頃からそのユニークな団名が
強く印象に残っていますが、先生が亡くなられたあとも、実力派のメンバーを擁して和気藹々と着実な発展を
遂げられていることに敬意を表します。これからも益々充実した活動を続けられるよう願っています。
第52回 金井 誠 指揮
オペラや背額作品を演奏活動の中心としているせいか、つねに自らにひとつの問いかけをし続けています。
「人はなぜ歌うのか?」 ひとつわかったのは「歌」は一瞬に消えてしまうものだから。 何でも限りがあるから
限りがあるから美しいのですね。そして歌わずにはおれない、「やむにやまれぬ情熱」がわれわれをつき動か
しているのでしょう。 歌い手にとどまらず、「歌う」奏者との出会いもあって、その奏者との「やむにやまれぬ情熱」を共有すること。こいつは本当に贅沢です。
ウラィタナル弦楽合奏団。格式も伝統もあるオーケストラですが、皆さんのほすお酒の量に比例するかのように、
ここには「歌」が溢れています。 またひとつ、一瞬の永遠、贅沢な時間・・・
第54回 山上純司 指揮
定期演奏会としては3年振りにウラィタナル合奏団とご一緒させて頂く。その間、天皇陛下の古希のお祝いコンサートにもご一緒させて頂き、素晴らしい経験をさせて頂いた。1985年の第17回から、もう20年以上もお付き合い頂いていることを、とても有難く思っている。
今日、演奏するチャイコフスキーの「フィレンツェの想い出」は、記録によれば、ちょうど10年前の今日、上野の文化会館で演奏している。(ちょっと神秘的!) 例によって初回からこの難しい作品をかなりのレベルでウライタ(裏板)をガンガン鳴らしてしまう皆さんとご一緒していると、練習が本当に楽しい。今日はウライタだけでなく、奏楽堂の床板も鳴らしてくださると思う。
第56回 山上純司 指揮
今年もウラィタナル合奏団とご一緒させて頂くことになった。
今回のプログラムも素敵でちょっと渋い。技術的にも音楽的にも、そして体力的にもかなりの難曲が揃った。
バッハの「ブランデンブルグ協奏曲」はヴィオラ以下の低音楽器によって演奏される。つまりヴァイオリンが無い、独特の響きが楽しめる。私も高校生時代に第2ヴィオラを弾いたことがある、ちょっと苦い思い出の曲。
ヴィヴァルディはウラィタナル合奏団とは何と4度目の協演。今回のプログラム中、最も明るい曲。
テレマンの「ヴィオラ協奏曲」は大学時代、副科の試験で弾いた思い出の曲。今回は中川さんが素敵なソロを
聞かせて下さる。ヴィオラの暖かい音色を充分楽しんでください。
スークのセレナーデは、いくつかの弦楽セレナーデの中でも特に美しい曲だが、転調が激しく、またリズムも難しい、過激な(?)挑戦に乞うご期待!
第58回 山上純司 指揮
1990年、ベルリンの壁が崩壊した頃に、私はドイツのデトモルトという小さな町の音楽学校に留学しました。
冬休みには夜汽車に乗り、バッハの生まれたアイゼナッハ、ケーテン、ライプツィヒ、ヘンデルの生まれたハレ等旧東ドイツの町を訪れたことを思い出します。ライプツィヒにはクリスマスの朝早くに着いた為、街中が休みで食べる所もなく、駅で軽食をとり、バッハの務めていたトーマス教会へ行きました。教会へ一歩足を踏み入れるとクリスマスのミサが行われており、美しく建築された教会の高い天井から一音一音降ってくるバッハの音楽に深く感動したことを今でも思い出します。
国民の誇りとするスメタナ、ドヴォルザークの生まれ育ったチェコへも何度か訪れました。チェコでドヴォルザークの第7番の交響曲を指揮した時、コンサートマスターの楽譜が落ちたのですが、拾おうともせず弾き続けたのです。当時はまだ旧東側の物価は約十分の一、楽譜をたくさん買うことができました。
今日のプログラムにはこんな思い出の作曲家の作品が並んでいます。
第60回 橘 直樹 指揮
この春、新たな出会いがありました。 この出会いとは、ウラィタナル合奏団。 最初は何のことかわかりませんでしたが、これは、楽器の裏板までしっかり鳴らせる合奏団という目標に沿ったものとのことでした。また、ウラィタナルの「ィ」を小さなネーミングセンスに脱帽しました。そんなウラィタナル合奏団の皆さんと数回の練習を重ね、今日この結果を、この奏楽堂にて披露させていただくこととなりました。
弦楽器の演奏は、ボーイングと弓の使い方、指使いやポジションなど、こだわり始めたら尽きない課題があると思います。
弦楽器が集まって作る弦楽合奏もまたしかりです。 そして、それらには、絶対これでなければいけない!という明確な答えはありません。何故ならそれは音楽ですから。 演奏する皆さんには、それぞれに「ああしたい」「こうしたい」、また「こんな音が好き」というのがあることでしょう。 そんな皆さんのやりたいことを一つにまとめ、今日この奏楽堂にお越しの皆様にあまねく、作品の素晴らしさ、また弦楽合奏の素晴らしさをお伝えできたらと思っております。
初顔合わせのこの共演、楽しい演奏会にしたいと思っております。 本日はようこそお越し下さいました。
最後までごゆっくりお聴き下さい。
第62回 北原幸男 指揮
弦楽合奏は、コントラバスを専攻していた私にとって、大学時代の懐かしい想い出の一こまです。私はヨーロッパを
本拠地として17年間指揮活動をして参りましたが、特にハンガリー、ルーマニアで聞いた民族の話、音楽の話が、後半の
プログラムを振るたびに走馬灯のように想い起こされます。
今日はそのような懐かしい曲の数々を、個性豊かなウラィタナル合奏団の皆さんと共に演奏できることを楽しみにしております。
第64回 山上純司 指揮
3年ぶりにウラィタナル合奏団とご一緒する。今回のプログラムは、あまり馴染みのない曲が並んでいるのかもしれない。ヴィヴァルディ、モーツァルトはともかくハメリク? 私が留学中にあるコンサートで聴いて、いつかウラィタナル合奏団と一緒に演奏してみたいと思い、スコアを買い求め、あたためていた曲。今回、勇気をもって提案してみた。練習すればするほど、ウライタが鳴って、いい曲だ。