ウィークエンドな2日間

1998年6月13,14日に、ウィークエンドフリーキップで旅行をしてきました。 乗車経路は以下の通りです。

6/13:三郷→上野→仙台→山形→大宮
6/14:大宮→村上→酒田→秋田→大宮→長野→東京→三郷

この切符は連続する土・日・祝日の2日間、 JR東日本の新幹線を含む全列車の自由席が乗り放題という物で、 値段は16,000円です。せっかくなのでいろいろな新幹線に乗って来ました。 以下が乗車日記です。


【6月13日(土)】

・三郷→上野

予定では三郷6:55発の武蔵野線下りに乗るつもりだったが、 早めに準備ができたので6:47発に乗った。これが後でいい結果をもたらす事になった。

新松戸で常磐緩行線に乗り換え、松戸で常磐快速線に乗り換え、7:30に上野に到着。 スーパーひたち7号・仙台行きに乗るために常磐線特急ホームへ急ぐ。 そして、唯一の仙台まで行く禁煙車自由席である7号車の列に並んだ。 前に並んでいるのは9人。これなら席は確保できそうだ。

・上野→仙台

7:40にスーパーひたち7号が入線。私は進行方向右側の窓際の席を確保した。 これには理由があるのだがそれは後程。7号車は入線5分後には席が埋まった。 まさかこんなに早く席が埋まるとは思わなかった。 予定より早い武蔵野線に乗っておいて本当に良かった。

8時ちょうどのスーパーひたち7号で私は私は上野から旅立ちーますー。 最初の停車駅は松戸。実は上野ではなく松戸から乗れば一番楽なのだが、 座れないと思ったので一旦上野まで行ったのである。 松戸まではノロノロで、時刻通りではあるが19分かかる。 途中4駅停車する快速と変わらない。 しかしさすがは“スーパー”ひたち。松戸を出発するとスピードアップ。 5分後、電光案内板に「只今の速度は128km/hです」と出る。

取手を過ぎると電光案内板に「電源切り換えのため停電します」と出る。 そしてデッドセクションを通過。この時8:37。 ひたちのうしくを通過してまもなく、最高速度である130km/hを出す。 もうすぐ次の停車駅、土浦だ。

土浦で結構人の入れ替わりがあったが、相変わらず立ち客はいる。 結局原ノ町まで立ち客は無くならなかった。常磐線の特急の需要はかなり高いようだ。

いわきで前4両を切り離して7両編成になる。四ツ倉を過ぎると線路は単線になった。 まもなく、進行方向右側の席を確保した理由の場所を通る。 次の久ノ浜〜広野間は、電化の際にルート変更を行っているのだが、 その変更前の線路跡が、海側に確認できるはずなのである。

結局この区間では、レンガ積みの廃トンネルがいくつか確認出来た。 出口上部は、汽車の煙のためか黒くすすけていた。 単線なのにトンネルが2つ並んでいるのがなんとなく面白い。 またこの区間は海が見えて景色も良かった。 天候が悪かったせいかもしれないが波は高かった。

広野から複線、木戸から単線、大野から複線、双葉から単線と、 めまぐるしく変わる。途中浪江と小高の間にも廃トンネルがあった。

・仙台→山形

12:20に仙台に到着。乗り継ぐ仙山線・山形行きの電車は12:32発。 時間がないが昼食を買うために、ホームにある小さなコンビニに寄る。 ダブルサンドと書いてありながら何と何が入っているか分からないパンがあった。 謎を解くために購入。そして、仙台に来たからには何は無くとも萩の月と思ったが、 そこには売っていなかったのであきらめた。

仙山線はクハ455-3というセミクロスシートの車両だった。 ボックス当たり2人が座っている程度で、ずっと立ち客は出なかった。 途中、緑の木々に囲まれた山の中を延々と走る所があって気持ち良かった。 深い谷の上を渡る所では、車内から歓声が上がっていた。 ちなみにダブルサンドは小倉あんとマーガリンが一緒に入っていただけだった。

・山形→大宮

13:34に山形に到着。 乗り継ぐ山形新幹線・つばさ134号は14:08発なので多少時間はあるが、 車両は入線済み、自由席の列には既に人が並んでいるという状態だったので、 改札を出ずすぐに列に並んだ。

列車は定刻に発車。自由席は2割程度席が空いていたが、それも米沢で埋まった。 座席はスーパーひたちよりもシートピッチが狭いように感じた。

山形と福島の県境付近には、ホームをすっぽり壁と屋根で覆った駅がいくつかあった。 最初は落石シェルターかと思ったが、場所的にそうは思えないような所もあったので、 多分大雪対策なのであろう。途中、上下線の間に橋の跡を見る事が出来た。 新幹線工事の際に線形改良をしたためかと思ったが、後で人に聞いたところ、 さらに以前に付け替えが行われた「松川橋梁」という橋らしい。

またこの区間は勾配がかなりきついようで、33.3パーミルの勾配標もあった。 新幹線が通る前の地図を見たところ、 昔はスイッチバックの駅が4駅も連続していたようだ。 後で知ったのだが、この辺は板谷峠という結構有名な所らしい。

福島からはやまびこと連結して東北新幹線を走る。 福島までは新幹線と言えども130km/hしか出さなかったが、 ここからはようやく新幹線らしい走りを見せる。

16:34に大宮に到着。今日は西所沢で吹奏楽の練習があるため、 電車を乗り継いでそれに向かう。この辺りは書いても仕方無いので省略。

・大宮→村上

22:32に大宮に戻る。次は23:43発の夜行快速・ムーンライトえちごに乗るのだが、 その前に夕食を食べなければならない。 駅のそば屋や売店は既に閉まっているので駅を出ると、 目の前に23:00まで営業のマクドナルドがあったのでここで夕食をとる。 駅に戻っていちごオ・レを買う。「えちごでいちご」を実践するためだ。

ムーンライトえちごは6両編成だった。全席指定なので自分の席を見つけて座る。 座席は今回乗った列車の中で一番シートピッチが広かった。 聞いたところによると、夜行用に元新幹線のシートを流用して改造したものらしい。 乗ったのは5号車で、車両はモハ164-64であった。


【6月14日(日)】

熊谷を過ぎたあたりで車内は減光された。0:55に高崎に到着。出発は1:28なので、 33分の長時間停車である。この間に急行能登と貨物列車が抜いて行った。

次の停車駅は長岡。眠るべき区間であるが、 前日にスーパーひたちとつばさの中で昼寝をしてしまったためか、なかなか眠れない。 高崎を出て1、2駅目くらいでしばらく停車。水上、越後湯沢でもしばらく停車する。 全てドアは閉まったままだ。寝たり起きたりを繰り返しながら4:05に長岡に到着。

空は徐々に明るくなって来る。ここからは起きたままで行く事にする。 加茂を過ぎたあたりでJR線をまたぐ橋脚があり、進行方向右側に築堤が伸びていた。 後から調べたところ蒲原鉄道の廃線跡だと分かった。

新潟で7分停車。この間にホームに降りてジュースの自動販売機を観察。 特に変わった飲み物は無かった。残念。 ここからは全車自由席になるので、特に理由はないが他の席に移った。

新潟を出発。ここから進行方向が逆になる。乗客は一挙に減って1両に数人となる。 阿賀野川を渡る時に川の両岸、進行方向左側に廃線跡の築堤が見えた。 橋を架け替えた時に線路を移動したのであろうか。

・村上→酒田

6:05に村上に到着。6:08発の酒田行き普通列車に急いで乗り換える。 酒田までの区間は電化されているのだが、車両はキハ40-502という気動車であった。 次の駅との間にデッドセクションがあり、 交直流電車を入れるには経費がかかるためであろうか。

村上からしばらくは海沿いを走る。 海岸には平地がほとんど無く、すぐに山が迫っている。そのためにトンネルが多い。 海からは大きな岩が、物によっては10m以上の高さで突き出ている。 険しい所であるが、景色はとてもいい。遠くに粟島が見える。 時間があれば途中下車したいところだがそうは行かない。

・酒田→秋田

8:32に酒田に到着。乗り継ぐ秋田行きは9:43なので、一旦改札を出る事にする。 その前にホームの自動販売機を観察。プリンシェイクを発見。侮れない駅だ。 雨が降っているが、駅の周辺をしばらく歩く事にする。

駅前に商店街があるが、朝早いためか静まり返っている。ジャスコがあるが、 8月に閉店したというお知らせがあった。しばらく歩くとまたプリンシェイクを発見。 さらに歩くと、「佐賀の水で作ったサイダー」と「ヨーグルッペ」 という2つの見た事のない缶ジュースを発見。「ヨーグルッペ」を買う。 味は飲むヨーグルト+ヤクルトであった。

駅に戻って併設のコンビニでパンを買って食べる。 このコンビニには食事のできるスペースがあって便利だ。 駅の外から入ったが、出る時は改札前につながる通路を見つけたのでそちらを利用する。 結果的に入り口に置いた傘を忘れて来た事に後で気付いた。

9:43発の秋田行きは3両編成の701系であった。 京浜東北線の車両(209系)が3扉になり、ラインが紫色になったような車両だ。 オールロングシートでつまらない。ボタンで扉を開けて乗り込む。車内は空いていた。 この列車は普通列車なのだが、途中の女鹿(めが)と桂根は通過する。 後で調べた所、桂根は1日2本しか列車が止まらず、 秋田行きの終電はなんと朝8:03だったと分かった。

・秋田→大宮

11:36に秋田に到着。駅ビルでおみやげと昼食と傘を買っただけで、 すぐに秋田新幹線ホームに向かう。雨が降っていなければ外を散歩したのだが。

秋田新幹線・こまちは混んでいた。 次に発車する列車の自由席は既に埋まっていたので、その次の12:42発を待つ。 車内清掃の時に見たら、座席が自動で180度回転していた (もちろん上下方向ではない。念のため)。 12:20に乗車開始。無事に窓際の席を確保する。 次の停車駅・大曲でスイッチバックするため、座席は進行方向反対側を向いている。

秋田を定刻に出発。下り線の線路を観察したところ、 大曲の数駅手前まではずっと狭軌であった。 つまり新幹線は上下線とも上り線を走るという事になる。 これではあまり増発はできなさそうだ。 編成を5両から6両に増やす計画があるというのは、 増発ができないせいもあるのかもしれない。

大曲でも多くの人が乗りこみ、10人以上が立っている状態になった。 そのまま盛岡に到着。E2系(あさまと同じ車両)のやまびこと連結する。 この後は仙台と東京しか停まらない。

14:52に仙台に到着。当初はこのまま東京まで行く予定だったが、 ミニ新幹線ではなく普通の新幹線車両にも乗ってみたかったのと、 せっかくだから長野行新幹線にも乗ろうと思い、 15:00発の大宮に停車するやまびこ(200系)に乗り換える。

200系の車内はさすがに横幅が広い。ただしシートは横方向に5つ並んでいるので、 座席はゆったりしているわけではない。大宮までは8駅中2駅しか通過しないので、 結構時間がかかる。到着は16:50。 さっきのこまち+やまびこは16:31に既に東京に到着している。

・大宮→長野

大宮で17:06発のあさまに乗り換える。しかしこれが通勤電車並みに混んでいた。 デッキで身動きがとれないまま高崎に到着。 このまま長野まで行ってもつまらないので降りる。 折り返して帰ろうかとも思ったが、16分後に臨時のあさまがある事が分かり、 それを待つ事にする。

臨時のあさまが到着。自由席にはいくつか空きがあったので、 これで長野まで行く事にする。 最初からこの臨時がある事を知っていれば大宮でこれを待ったのだが…。

長野行新幹線はトンネルが多かった。特に安中榛名〜軽井沢間はほとんどトンネルで、 乗っていてもつまらなかった。横川〜軽井沢間が健在だった時代は楽しかったのだが。 しかし高崎から長野までたった40分しかかからないのには改めて驚いた。

・長野→東京

長野には何度も行った事があるのと、既に夕方だったので、 駅のコンコースを往復して記念にオレンジカードを買っただけで帰る事にする。 ジュースの自動販売機も見て回ったが、変わった物はなかった。 帰りは18:42発のあさま524号。途中は上田と上野しか停まらない。 出発時に自由席はほぼ埋まり、上田では立ち客も出た。

大宮を過ぎると速度が落ちる。それでも在来線よりは速いはずだが、 静かで揺れないのでとても遅く感じる。赤羽付近までは隣に埼京線の駅が見えるため、 今どの辺を走っているかの目安になる。

・東京→三郷

20:16に東京に到着。あとは武蔵野線に乗って帰るだけだ。 今回の旅で感じたのは、新幹線に乗っても面白くないということ。 なるべく直線にするためにトンネルが多い事や、 高架のため景色が身近に楽しめない事が理由である。 あと、東北地方でも売っている缶ジュースは東京と変わらないというのは残念だった。

…21:21に三郷に到着。今回の旅は終わった。


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