プレミアシップ(14/OCT/2001)
アストン・ビラ (2‐0) フルハム
【得点者】
A:ヴァッセル(50分)、テイラー(65分)
日記
昇格チームながらそこそこの成績を収めているフルハムを迎えてのホーム第4戦。
現在Villaは4勝3分け、負けなしの4位に付けている。
スタンドから見ている以上にピッチの状態が悪いのか、すべる選手が多く、ミスが
目立ち今一つしまりのないたちあがりになった。中盤はら地力に勝るVillaが
支配するが、どうもアンヘル、ヴァッセルに入るくさびの質が悪く、ポストがうまく機能しない。
一方、フルハムもあまりボールが走らないのだが、トップの20番、SAHAという選手が
驚異的なスピードと強さを持ち、飛び道具のような危険性を感じさせた。ルーズボールの
体のいれあいにVillaDFはことごとく負け、シュートまでは至らないがひやっとする場面を
何度か迎えた。
前半15分。やはりVillaのペースだが、カウンター気味から始まったフルハムの攻撃、
浅めに入ったクロスにどんぴしゃでヘディングを合わされる。間違いなくやられたと
思ったが、シュマイケルがスーパーセーブで逃れた。
そんなこんなでしまらない前半終了。
後半たちあがり早々、左サイドバックのライトから始まった攻撃が、ペナルティエリアの
外側を縫うようにつながり、深めの位置で右サイドのハジまで渡る。この日ハジは、
ドリブルをはじめる位置が低すぎ、得意のスピードがあまりいかされなかったが、
この付近のエリアは得意のゾーン。少し前に運び、ディフェンダーを交わしきらないうちに
早いセンタリング、キーパーの前でヴァッセルが飛びこみ先制ゴール。前節の
ブラックバーン戦でもヴァッセルは同じような位置で得点を挙げている。センタリングに
対する反応がよいということか。
そして後半15分、DFのクリアがVillaにあたり、アンヘルが持ちこむ。前半、
カシュルールに代わって入ったイアン・テーラーがDFの裏に走りこみ、アンヘルから
スルーパス。そのままダイレクトで方向を変えてキーパーの左を抜いて2点目。非常に
綺麗なゴールだった。
ボール支配率、勢いを考えて、この2点目で決まった、と思った。
が、残り15分くらいから急に気が抜けたようになり、危ない場面を何度か迎える。
いつも思うのだが、後半の後半になると必ず中盤のDFラインが下がりすぎ、最終ラインと
重なってしまう。したがって相手の波状攻撃を押し返せないのだ。
そして残り10分くらい、左サイドを完璧なワンツーで突破される。慌ててフォローに入った
CBがタックルに入るがボールを捕らえずにあいての足に直撃、文句なしのPKを与える。
時間も十分残っているだけにいやなPKだったが、これをSAHAが失敗。これで息を
吹き返し、2点リードのままタイムアップ。
格下相手に完勝、という試合といってよいが、どうも勝ち試合の終盤、波状攻撃を受ける。
マンチェスター戦ではそれで同点に追いつかれた。それから攻撃にバリエーションがない。
アンヘル、ヴァッセルともにポストプレーがあまりいかせず、リズムが出てこない。この
チームの唯一のファンタジスタ、ジノラの投入は最近はほとんど見られないが、しかし彼の
アイディアはチームに刺激を与えるかもしれない。いずれにしても課題の残る試合だった。
(14/10/01)
(30/09/01) |