DIVISION 1(03/NOV/2001)
シェフィールド・ウェンズデイ (2‐3) ポーツマス

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【得点者】

 日記 


 DIV1の下位に低迷する名門・シェフィールドウェンズデイ(現在21位)対
悲願のプレミア昇格を目指すポーツマス(現在12位)の対戦。注目はなんと
いっても日本代表のGK、川口能活だ。稲本西澤と異なり、なにより試合に
出場できることを第一条件に見た移籍が吉と出てほしい。

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SheffieldWedesdayのホーム、Hillsborough。

 

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川口ウォーミングアップ風景

 プログラムをみると、川口とレギュラーを争うライバルはDAVE BEASANT
おもにプレミアのチームを渡り歩いた名GKは今年42歳。これは選手兼GKコーチの
ような役割だろう。いくらなんでも42歳の選手にバリバリのレギュラーを任せるのは
なかなか大変だ。ちなみにこのDAVE、FAカップ史上初めてFAカップ決勝でPKを
止めた選手だそうだ。1988年のこと。

 ポーツマスのキックオフで試合開始。Wednesdayは4−4−2、ポーツマス
3−5−2の模様。

Sheffield Wednesday

Gerald Sibon(8)  Simon Donnelly(18)

Owen Morrison(11)                                       Alan Quinn(7)
Aaron Lescott(14)  Trond Soltvedt(6)

Derek Geary(22)                                  Leigh Bromby(5)
Danny Maddix(25)  Ashley Westwood(21)

Kevin Pressman(1)

 

 

Portsmouth

Peter Crouch(9)   Lee Bradbury(10)

Courtney Pitt(15)             Neil Barrett(34)           Levin Harper(7)
Robert Prosinecki(8) Gary O'Neil(26)

Justin Edinburgh(21)  Scott Hiley(24)   Linvoy Primus(30)

Yoshikatsu Kawaguchi(37)

 

 試合開始後いきなり、ノーホイッスルでWednesdayが先制ゴールを上げる。
スルーパスで抜け出したWednesdayの選手が、ゴールやや右、ほぼフリーでシュート。
川口も判断よく飛び出したがなすすべなく失点する。ところがそのすぐあと、Portsmouth
右サイド、Harperからやや浅いクロス。それがディフェンスの頭を超え、フリーで
ボールを受けたPeterCroughが胸でトラップ、余裕でボレーを決めて同点とした。
しかしあんなアーリークロスで簡単に裏を取られるなんて、なんともお粗末なディフェンスだ。

 前半はポーツマスのペース。両チームともSibon、Crouchという飛びぬけて背の
高いトップをめがけてボールを当てる。が、どちらもいわゆる「でくの棒」タイプで、背は
あるのだが足元がおぼつかない。それでもポーツマスCroughの方がかろうじて体の
使い方を心得ているようで、ポーツマスの攻撃はなんとかリズムを持つ。そしてポーツマス
両ウィング、PittHarperがずんずん上がる。この両ウィングがすごい、というよりは、
どうもWednesdayのディフェンスがまずいとしか思えない。サイドのスペースでの一対一は、
ボールを受け、向き合った時のお互いの間合いで勝負は80%は決まっていると思う。
それだけに足の速い選手に対しては、まず間合いを詰め、ドリブルをはじめさせないことが
第一だが、サイドバックが後手後手に回り、遅れてタックルしては悠々と抜かれていった。
 サイドで好き放題ボールをまわすポーツマスは、右から左からぽんぽんセンタリングを
上げる。非常に単純な攻撃だったが9番のCroughが馬鹿でかいためにSheffield
ディフェンスは手を焼く。枠に飛んだシュートも多かったが、キーパーのPressman
大当たり、なかなかゴールが割れない。
しかし前半35分ころ、左サイドPittから裏に走ったProsineckiにボールがつながり、
Prosineckiからかなり鋭角のマイナスセンタリング、またまたCroughが押しこんで
2−1とした。

 後半立ちあがりもポーツマスのペース。Wednesdayは全然ボールがつながらない。
18番Donnelyが持つとややリズムが出るのだが、そこから先がつながらない。一方、
中盤に全然プレッシャーがかからないので、ポーツマスの中盤、BarretProsinecki
比較的楽にボールを持てた。ところでこのProsinecki、レッドスターで欧州チャンピオンに
なってからバルサやレアルなど一流クラブを渡り歩いて来ており、32歳とはいえそれなりに
期待していたのだが、動きは今一つだった。確かに懐が深く、ボールが持てるので
Prosineckiに渡るとタメができるのだが、そのあとのパスが全く攻撃的でなく、
ファンタジーを感じさせない。
 後半立ちあがり早々、ポーツマスが追加点、3‐1とした。ところがここからWednesday
息を吹き返す。14番に変えて10番を投入。10番がトップに入り、ボールを持つことのできる
18番がMFに入り、中盤を支配できるようになった。そして65分、PKのチャンスを得る。
川口にとっては絶好のアピールの場だったが、難なく決められれ、3−2に。

 しかしそのままゲーム終了。3−2でPourtsumouthの勝利。今まで見たゲームの中では
最もレベルが低かった。川口に関して言えば、Pourtsmouth優勢だったこともあり、
あまり出番はなかった。2点のうち、ひとつをとめていればヒーローだったかもしれないが、
まあ失っても仕方のない点だろう。今日のところは可もなく、不可もなく、だ。

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(03/11/01)