DIVISION3(15/DEC/2001)
オックスフォード・ユナイテッド (3‐2) マンスフィールド・タウン

【得点者】
O: Morley(60)、Gray(80、85)
M: Corden(20、PK)、自殺点(70)
日記
初めてDIV3を観戦。天気がよかったのでドライブを兼ねてオックスフォードまでやってきた。
オックスフォード・ユナイテッドはDIV3、24チーム中18位で、最下リーグDIV3の下位と、
イングランドフットボールリーグ100チーム強の中の底辺チームといってよい。対するは
現在DIV3の二位につけているマンスフィールドタウン。
まずは立派なスタジアムの驚き。新スタジアムで町の中心から離れているのがちょっと
難だが、ガラス張りのロビーに綺麗なスタンドはちょっと身に余るのでは?とさえ思わせる。
が、平均観客動員7000人と聞いて納得。サポーターにとって愛するチームが強いか
弱いかは関係ないのだ。そのサポータを迎え入れるスタジアムも、チームの所属リーグ
なんかは重要ではない。しかしそうはいってもやっぱ入場料20ポンド(4000円)は高いなあ。
プレミアやDIV1とかわらないじゃん。
メンバー発表でマンスフィールドのLesRobbinsonがアナウンスされると場内から
拍手。プログラムによると、去年までオックスフォードに所属していた選手らしい。移籍して
いった選手を拍手で迎えるとは、なかなかオックスフォードサポーターも度量がある。以前、
VillaParkに乗りこんだエヒオグ、サウスゲートの2人は何をしてもブーイングだった。もっとも
移籍のしかたにもよるのだろうけど。
15:00キックオフ。オックスフォードは黄-黒-黄、マンスフィールドは紺-エンジ-紺の
ユニフォーム。開始早々、一対一を迎え、またコーナーからのヘッドがポストを直撃するなど
オックスフォードのペースかと思われたが、徐々に地力に勝るマンスフィールドのボール
保持率が高くなっていく。オックスフォードはDFラインを高く保とうとする意識は見られるが
どうしても縦に長く、中盤にスペースが多くなり、連続攻撃ができない。また、マンスフィールドは
足もとで丁寧につなごうとしているのに対し、オックスフォードはロングボールが多く、最初は
処理に戸惑ったマンスフィールドも次第になれてきて、攻撃が単発になっていく。
しかしゲームのレベル自体は、DIV3とはいえ思っていたほど低くはなかった。確かにおおっ、
と目を見張るプレーは少なかったが、蹴る、とめる、といった基本プレーはしっかりできており
(プロだから当たり前か)、それに加えてイングランドらしく速いパス回しとプレッシャーが見られ、
なかなか見ごたえのある試合だ。ただ、やはりプレミアやDIV1に比べ、攻撃のアイディアが
少なく、教科書通りの展開まできっちり持っていくものの(まあそれ自体むずかしいものだが)、
それを読まれたとき、次の持ち駒というか、他の一手がなかなか出てこなく、手詰まりに
なってしまう。

マンスフィールドがペースをつかんだ前半、20分、BobbyHasellがするすると斜めに
持ちこむ。DFがつり出され、ゴール中央にぽっかりとスペースができ、走りこんだPiperに
完璧なスルーパスが通る。GKと一対一になりかけたところにDFが後ろからタックル。
完璧にボールを捕らえ、綺麗なチャレンジに見えたがレフェリーはPKを与えた。
オックスフォードサポーターの目の前だったのでこの判定に大ブーイングが起こるも判定は
もちろん変わらず、このPKを難なく決めたマンスフィールドが先制する。

前半は0-1のまま終了し、後半へ。相変わらずマンスフィールドの方がボール保持率が高く、
オックスフォードの攻撃は単発なのだが、後半15分頃つかんだコーナーキックがMorleyの
頭にドンピシャ。一点を返す。
これで一気に盛りあがるスタンドと選手たち。イケイケムードの中形勢は逆転し、
オックスフォードペースとなる。しかし全員が攻めにかかりすぎ、左サイドのドリブル突破を
止められるとマンスフィールドがカウンターにかかる。長いボールを蹴って走るわけではなく、
小さく速いパスを細かくぽんぽんとつなぐと一気にゴール前に。右サイドから切れこんだ
ウィングが早いセンタリングをニアに入れると足を伸ばしたDFにあたり、痛恨のオウンゴールで
再びリードを許す。
格上相手にこれで勝負あったかと思えたがここから粘りをみせる。後半80分、左サイドで
粘ってセンタリング。と、なぜか中がガラガラ。途中出場の9番、PhilGrayがトラップミスをするも
ボールの落ちた場所がよく、そのまま自分にパスした形になってキーパーと一対一、強引に
ねじ込んで同点とする。
そしてクライマックスは終了5分前。今度は右サイドで途中出場のOmoyinmiが粘りセンタリング。
中で長身のAndyCrosbyが競り勝って折り返し、そこに待っていたPhilGrayがヘディングで
押しこんだ。センタリング-折り返し-シュートと絵に描いたような攻撃が、まるでスローモーションの
ように進んでいき、スタジアムの興奮は頂点に達した。
このまま3-2の大逆転の金星で試合終了。両チームとも果敢に攻撃を仕掛け、速いパス回しと
迫力のある空中戦、厳しいプレッシャーなど、非常に見ごたえのある試合だった。
(15/12/01) |