十二日目 −最後の市内観光−
大英博物館の入り口
最終日といっても16:00の飛行機なので午前中いっぱいは観光できる。しかし、とにかくもうポンドが無い。ミニマムチャージを設けてるところが多いから今から小金を換金してももったいないだけだ。とりあえず金のかからないところをまわろう。
信じられないことに、博物館ないは撮影自由である。
金がかからず、面白いところといえば大英博物館しかない!この世界最大の博物館は税金と寄付金で運営されており、基本的に入館料は無料なのだ。
しかしその膨大な展示物には圧倒される。残念ながらエジプトのミイラは現在非展示中だったが、その他にも世界各地の歴史上の重要展示物が山ほどある。特に興味を惹かれたのがメソポタミアなどの西アジアからエジプトまでの最古の人類文明の地域の出土品だ。日本ではなかなか見なれないため、教科書の小さな写真でしか見ることのできないそれらの文明品を間近で見るのは感動ものである。エジプト古王朝時代を考えると一万年近く前の人類が同じものを眺めていたのだ。とにかくこの博物館にいて飽きることは無い。そのうち機会があったら、何日もかけ、ゆっくりと周ってみたいものだ。
次は大火記念塔。1666年のロンドン市の大火事を記念して立てられた塔だが、1ポンドで登ることができる。高さは約60mだが、登りきるのはけっこしんどい。螺旋階段で上を望むことができるのだが、どんなに登ってもまだまだ距離があるように見えた。頂上につくと、直径は10mに満たず、風が強くて結構おっかない。30秒くらいでさっさと降りてきてしまった。出口のところで大火塔搭乗証明書なる証明書をもらった。
ロンドン塔。金がなくて中に入れず、外から
写真を撮って観光したつもり。最後、どうにも中途半端な時間なので喫茶店などで時間をつぶしたいところだがもう空港までの地下鉄代を考えるとその金も無い。仕方が無いのでロンドン塔へ向かった。もっともロンドン塔は入場に9.5ポンドも取られる。外の広場で休むだけだ。腹が減ったので非常用に携帯していたカロリーメイトをかじる。どこへ行くときも、食事が合わないかもしれないし今回みたいに持ち金が無くなるかもしれない。海外に行くときは必ずカロリーメイトは忘れずに。
3時間ほど前に空港に到着。かなり時間を持て余してしまったがぎりぎりよりましでしょう。Hさんはパリで一回乗り過ごしたらしい。
結構いろんな事があったけど何とか無事初めての一人旅を終えることができた。一人旅のよい面も悪い面も知ることができたし、これからの旅行はもっと奥の深いものとなるでしょう。とりあえずまだまだ周りたいところも残しているので、近いうちにまた訪れるのもいいかもしれない。
エピローグ
俺の隣のやつは何だ!?足を自身まんまんに広げてるし、離陸早々ふにゃふにゃに熟睡しやがって俺に寄りかかってくるんじゃねえ!俺の首まくらは俺のためにあるんだ。二人で使用するんもんじゃないんだぞ。暑苦しい。おれは成田に20:00についた翌朝、名古屋に出社しなくちゃ行けないから少しでも寝たいんだよ!ふざけんな!みなさん、飛行機で熟睡するときは周りの人に迷惑をかけないようにしましょう。