十一日目 −ロンドン再び−
明日の飛行機でいよいよ日本へ帰る。あまりばたばたするのも大変なので今日はロンドンに帰り、そこで泊まってヒースローへ向かう。本当は西側の都市、ヨークあたりに一泊したかったのだがエジンバラで二泊してしまったので日数が足りなくなってしまった。もっとも日本を出てから1週間半たったが、そろそろ疲れがたまってきたころではある。学生だと思われたのだろう、リチャードマクドナルドにチェックアウトの際、ここでしばらくアルバイトしないかといわれた。英語力を認めてもらえたのはうれしいが二週間ぶち抜きで休んだMにはてんこ盛りの仕事が待っているのだ。最も英語力といっても、ふんふんとわかったフリをして聞いているのけど実はぜんぜん理解していなかったりするのだが。
10:30発のインターシティ125で、来たときは別の西の路線で帰る。ロンドンのKing's Crossまでは4時間半かかる。
ロンドンについたのは15:00過ぎ。まずは地下鉄で、インフォーメーションセンターで予約しておいたホテルへ。恐ろしく古いホテルで、エレベータは木造、各階に手動で開く引き戸があり、エレベータ本体に扉は無い。したがって階の間は直接外壁をするようにあがっていく。こんなエレベータが止まって閉じ込められたらしゃれにならん。
それほど観光する時間が無かったが、とりあえずサッカースタジアムの一つでも見ようと聖地ウェンブレーへ向かうも、当日試合は無く、周りに店があるわけでもなく閑散としていて無駄足だった。そして6:00を回ろうかというころ、ピカデリ−サーカスにあるFortnum &
Masonという有名な紅茶の専門店に、閉店間際に滑り込む。紅茶は軽い割には高級感があり、それでいて実は結構安いのでお土産にはうってつけなのだ。
最後の夜はせっかくなのでホテルのバーで一人エールを傾け、地球の歩き方を見ながらこの一人旅の復習に耽る。一番気分がよかったのはやはり湖水地方のサイクリングだろうか。古都カンタベリーもまた趣が深かった。ロンドンで最終バスに乗れなかったのも今となっては笑い話の種になる。そんなこんなを考えていたらあっという間にアルコールが回って、その日もあっという間に爆睡できた。