十日目 −エジンバラ−
朝食は食堂でスコティッシュブレクファスト。天井が高く、落ち着いたつくりの食堂だ。早めの食堂は誰もおらず、一人で朝食を取っていると何やら聴いたことのある声がする。そこで入ってきたのはなんと湖水地方で出会ったおしゃべりなおじさんだった。エジンバラに行くと入っていたがまさか同じ宿になるとは。しかしこのおじさん、英語はまったく聞くも話すもできないのに、よく一人旅などしているものだ。
プリンセスストリートから見たエジンバラ城。
多くの血塗られた歴史を持つ。
今日一日はエジンバラの市内観光をする予定だ。こちらに来て初めての雨で少し肌寒いが、バスにのってまずはRoyallScottishAcademyに行く。絵画中心の美術館だ。ウェーバリー駅でまたビックマックミールを食べ、ハントリーハウスへ行く。ここはエジンバラの成り立ちを説明した博物館で、あまり広くは無いが時代背景を写す絵やエジンバラのニュータウンの設計図など興味深いものが多い。その後、地球の歩き方にあるおもちゃなどのコレクションのある「子供博物館」に入ろうとしたが中は本当に子供だらけだったのでちょっと気恥ずかしくてやめた。次にメインのエジンバラ城へ。エジンバラ城は立地や地形からわかる通りスコットランド、イングランド間の抗争の最前戦基地であり、双方に占領を繰り返された、血塗られた歴史を持つ。CD-ROMによるガイドに耳を傾けると、数々の事件が目に浮かぶようだ。城郭最上から見渡す景色も、歴史の過程でめまぐるしく変化していたことだろう。
運良くこの雨がこちらに来て初めての雨となったのだが、それにしても地元の人は本当に雨になれている。結構まとまった雨だというのに傘をさす人はほとんどいなく、せいぜいフードをかぶっている程度だ。イギリスに来てずっと晴天だったのは非常にまれに見る幸運だったかもしれないが、薄暗く、肌寒いこの風景こそイギリスなのだろう。
その日はいろいろ歩き回ったのですっかり疲れてしまい、8:00くらいに寝てしまった。