28/APR/2001 -Sat- IRON
BRIDGE 先週、車を決めた、と書いたが、某筋より金が出ることになり、もう少し
いい車を買うことにした。確かに先週の中古車店はまともなオフィスもなく、車の
数も少なく、購入後の保証もないのでちょっと不安ではあった。
9:00といつもより一時間遅い朝食。このホテルはいつもフルのイングリッシュ
ブレクファーストなのだが、はっきり言って重い。ここ1週間ほど毎日、晩飯
ほどの量の、油でギトギトの朝食を詰め込んでおり、このままではブタになって
しまう。「ところで明日の朝食は9:30でいいかい?今日は夜、飲みに行くんで
明日早起きするのがしんどいんだ」。顧客満足もあったものではない。
広告に大きく出ている、大きな中古車に行く。先週行ったところに比べ、まず
車の数が全然違う。2,300台はあろうかというもの。また、先週行ったところは
たまたまあった車がたまたま気に入れば売ります、というようのものだが、
こちらは大衆車ならばほぼそろっている。その中で色や年式のバラエティが
あり、好きに選んでください、という感じ。しかし価格帯はかなり違う。一応予算の
めどとして4000〜5000ポンドを考えていたのだが、これは一番安い部類に入る。
大体ハッチバックなどの小型車で6〜8000ポンド、セダンで7000〜10,000ポンド
くらい。イギリス人は物を大切にするので、必ずしもみんながみんな新車を
ほしがるわけではなく、したがって中古車の需要が高いため、あまり値崩れ
しない模様。
中古車の数を見ると、大体イギリスでの自動車会社のシェアが見えてくると思う。
国産のローバーが多いのは当然だが、日本国内の国産車のように多くのシェアを
握っているのではなく、あくまでいくつかあるメーカーのうちのひとつ。それから
アメリカ車、フォード、VAUXHALL(GM)が多い。さらに、フランス車のプジョー、
ルノー、シトロエン、イタリア車のFIATなどか。これらはみんな大衆車という
感じで、日本のように外車はすべて値段が高い、というものではない。ドイツ車も
多いが、こちらは高級車中心のよう。日本車を見ると、日産が多い。UKでは
ハッチバックが人気があるが、マーチが他社とはちょっと雰囲気が異なるため、
人気があるようだ。今日行った店では、色違いで15台くらいあった。ただ、
日本車は中古車市場では値段が高い。日本車は持ちが良い(Reliabilityという)
のは定説になっていて、中古になっても値段があまり下がらないのだ。
それから日本国内ではあまり走っていない、大宇自動車などもある。
そして、日本国内では超高級車としてほとんど見かけないが、こちらで
良く走っているものにJAGUARがある。もちろん高級車の部類であるが、わりと多く
街中で走っている。
4〜5000ポンドというと、ほとんどハッチバックか、低クラスのセダンになるが、
前の店よりだいぶ状態が良く、試乗もさせてくれるので安心できそう。とりあえず
今回は視察だけで、来週の土曜日に購入する予定。手に入るのはそのあと
だから、結局レンタカーを返すまでに購入することは出来ないことになりそうだ。
新しく入るフラットには電話線はあるが、電話機がない。なるべく早く回線を
開きたいので、入ったその日に通じることが出来るように今日、電話機を買いに
行った。Staplers(ホッチキスのこと)という文具専門の大規模スーパーで、
12.99ポンドのものに決める。ディスプレイされているものの下にガラスのケースが
あり、そこに箱詰めのものがあったので、そこを開けようとすると、いきなり
「ピー!」と大きな警告音が。盗難防止用のセキュリティシステムだ。あせって
周りを見渡したが、日常茶飯事なのか、店員は誰も反応しない。客も全然興味を
示さない。しかしめちゃめちゃ大きな音がしている。どうしていいのかわからず、
おろおろするばかりだ。そのへんにいる店員に声をかけても、ちょっと待って、
というばかり。結局10分後に来たセキュリティ担当の人に音をとめてもらい、
中の箱を出してもらったが、警告音が無視されているのでは意味ないのでは?
それともあれは客を脅かすためにあるのか?
三時を回ったが、この時期は8:00くらいまでは明るいので観光に行く。ホテルの
お兄さんに教えてもらった「IRON BRIDGE」へ。車で約1時間くらい。
この橋は世界で最初の鉄橋。したがって橋の名前は「IRON BRIDGE」と、
「鉄橋」という一般名詞が固有名詞になっている。1779年と、今から200年以上も
昔に建てられた。実用のためではなく、当時の鉄材を用いた建設技術の
デモンストレーションのために作られ、その姿形も美しい。

世界最古の鉄橋、「IRON BRIDGE」
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IRON BRIDGHEからの眺め(西)
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IRON BRIDGHEからの眺め(東)。川の名前は知らん。
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その後、近くの町のシュルーズベリーへ行こうと思ったのだが、道に
迷ってしまった。ところが、このあたりは田舎道が続き、非常に気持ちの
よいドライブとなった。イギリスは高い山がなく、緩やかな登り下りを行く
田舎道は両側を羊のいる農場に囲まれ、遠くまで続く緑を見渡すことが出来る。
この日、非常に天気が良いにもかかわらず、時折雨が降ってくる。そして、
前方には幻想的な大きな虹がかかった。
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うまく撮れた。 |
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