【18】 30/JUL〜05/AUG/2001
Marlow

31/JUL/2001 -Tue- ユンケル

 昨日、それから今朝のテレビで「口蹄疫再び発覚」というニュースが流れた。
口蹄疫(Foot and mouth desease)はMがこちらに来た4月から5月ごろがピークで、
毎日のように羊が何匹殺されたとか、農家の人が涙ながらに語る映像が流れていた。
観光地の駐車場など車や人の集まるところでは必ず消毒液があり、車はその水溜りを
通るようにして入っていく。が、たしか6月くらいにブレア首相が終結宣言をして、ほぼ
沈静化に向かっていたのだが。といっても、UKの人は口蹄疫についてはどこ吹く風。
もちろんレストランやスーパーで出す肉は国内産のものはない、というのが前提なんだけど、
平然と肉食いまくってる。実際に人間に対する被害が報告されていない(というより、本当に
人間に害があるのかどうかみとめられていない)、というのがイマイチ高まらない緊張感の
原因か。
  ところで、Mはつい最近、A氏に指摘されるまでずっと口蹄疫は「こうてつえき」と
読むのかと思っていた。イギリスに来る前、会社の人に「M君、こうていえきには気を付けな」
といわれたとき、「なぜにユンケル?」ととんちんかんな思い違いをしたことがある。

01/JUL/2001 -Wed- イナモト見参

 今日も快晴、サッカー日和だ。Felixは「アチー、シヌー」がお気に入りのようだ。最近は
「アヌー」と言い出した。そりゃ略しすぎだって。

 先週の予告通り、7:15よりアーセナル対ASローマの練習試合がテレビで放映された。
アーセナルはロンドンの名門、最近の実績ではマンチェスターユナイテッドに一歩譲っている
が、実力は折り紙付き。今シーズンは売り出し中のオランダ人、ファンブロンクホストをはじめ
ジェファース、キャンベル、ライト、稲本らを大金を投じて大補強。さらに移籍が確実視されて
いたビエラも残留が決まっている。一方ローマは昨シーズンのイタリアチャンピオンで、
中田が在籍していた。残念ながら今期は中田はパルマへ移ったが、稲本の出場があるかも
知れないので一週間前から楽しみにしていた。しかし、ビエラの残留はアーセナルファンに
とっては朗報だが、稲本にとっては厳しい。この世界最高のボランチからレギュラーを奪うのは
並大抵のことではないだろう。

 試合はアーセナルがおし気味。ビエラという展開力のあるボランチを中心にピレス、
ブロンクホスト、ニーレンベルグという技術、運動量のある中盤を擁し、更に両サイドバックも
突破力がある。中盤は完全にアーセナルが支配した。対するローマは攻撃は長いボールを
おくってバティステュータ、トッティ、モンテーラの3人で、何とかするという感じ。が、スペースを
うまく使ってなかなか効果的である。トッティとバティが好調だが、特にバティが切れている。
高い位置で起点になれるし、また、ボールを受けてからシュートまでの速さは彼ならではだろう。
アーセナルは中盤は支配するものの、アンリ、シルベスターの2トップがブレーキ。可能性のある
シュートはおろか、キープできない、オフサイドトラップにかかる、落としはさらわれるなど、
まだシーズンインまでは時間があるものの、名将ベンゲルの不安材料だろう。下を向いているばかりの
姿が画面に映るアンリは悲しみが止まらないようだった。

 77分、ついに稲本登場!本来のボランチではなく、右サイドでビエラとは同時出場。が、
13分という短い時間を考えても低パフォーマンス。ほとんど登場することがなかった。中盤を
担うならボールをさばく回数も評価のうちだ。一回だけ解説者に名前を呼ばれたのは、
自陣左サイドで強烈なレイトタックルを浴びせた時。「丁寧に謝っています。
ジャパニーズスタイルですね」。まあ、実力はあるんだからおいおいフィットしていくだろう。

 試合は前半終了間際、ループシュートのこぼれを押し込んだモンテッラの1点をそのまま
ローマが守りきり、1-0でローマ。もっともこの得点は最初のシュートを打ったバティのものだろう。
エースストライカーの出来・不出来が勝敗を分けた感じ。

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ためしにテレビの画面を撮ってみた。
稲本が交代でピッチに入るところ。
動きの激しい画面はほとんどぶれて
わからなくなってしまう。

02/JUL/2001 -Thu- UKとスポーツ

サッカーシーズンの始動は8月末、プレミアリーグの開幕だが、UKの人々は本当にスポーツが好きだ。
サッカーが一番人気であるのは間違いないが、その他のスポーツにも熱狂している。
 2周間ほど前、ラグビーでは欧州トップの実力を誇る、イングランド、スコットランド、ウェールズ、
北アイルランドの連合軍が遠征を行い、ワラビーズ(オーストラリア)と対戦したが2戦2敗。
相変わらずの南半球優位が確認された試合だったが、週明けはその話題で持ちきりだった。
なお、母国の誇りを持つUKは基本的にUKというチームを持たず、イングランド、スコットランド、
ウェールズ、北アイルランドの4協会ごとに代表チームを持つのはサッカーと同じだ。
 クリケットは今がハイシーズン。旧大英帝国圏の国々の代表チーム、UK、オーストラリア、インド、
バングラディシュなどで行われる。競技場は野球場に似ているが、投球や打撃はグラウンド中央で
行われる。見た感じでは野球に良く似ており、ピッチャーが投げ(投げるときひじを曲げてはいけない)、
バッターが打ち返す(バットは円筒状ではなく平たい)。ダイヤモンドはなく、二つのベースを行ったり
来たりする。ランナーがバットを持ったまま走る姿は、野球になれた目から見るとちょっとこっけいだ。
イマイチルールが良くわからないのであまり注目してみたことはないが、競技場はいつも超満員だし、
休日はあちこちでプレーする姿が見られ、国民的な人気があるのだろう。
 テニスももちろん大人気。特に今年のウィンブルドンはイギリス人のHenmanが準決勝まで進んだので、
多いに盛りあがっていた。イワニセビッチとの準決勝の死闘は歴史に残る名勝負で、当日はみんな
仕事に手がつかないようだった。
 日本では楽しいんだか楽しくないんだ良くわからないゴルフだが、こちらでは本場ということもあり
みんな気軽に楽しんでいる。接待ゴルフなどという概念はハナからない。全英オープンのチケットは
普通の手段で入手するのは不可能に近いそうだ。
 スポーツに入るかどうかわからないが、ビリヤードに似たスヌーカーという競技がある。色球、赤球が
あり、交互にポケットに落としていくそうだが、とにかく相手との駆け引きが難しいらしい。こちらに来た
4,5月ごろがピークシーズンのようで、何かの大会が開催されていたのだが、文字通り朝から晩まで、
ずーっとTV放映されており、夜は夜でダイジェスト番組が組まれていた。ちょうどウィンブルドンの
ような感じ。
 モータースポーツも人気がある。F1、2輪、ルマンなど大きなレースはもちろん注目度大。また、
ARUPの人々に「ほしい車は?」と聞くと、「EVO(ランサーエボリューション)」、「WRX(インプレッサ)」、
「GT(スカイライン)」などのこたえが多い事を考えると、ラリーの人気が高いのだろう。Mはモーター
スポーツはあんまりで、高校のころ、後ろの席のなべちゃんにいろいろ教え込まれて以来情報が
進んでいないのだが(セナとかプロストのころ)、自動車大国日本からきてるのにモータースポーツに
あまり興味がないというとみんな不思議そうな顔をする。

 日本にいるとスポーツといえば野球、そして好きな人はサッカーや相撲、ちょっとマニアにはバスケ
やラグビーという感じだが、イギリスのスポーツはどれもが国民的人気。みんな観戦し、そして実際に
プレーするのが大好きだ。この辺にも人生を楽しむ達人であるイギリス人の一面が見られるのでは?

02, 03, 04/JUL/2001 -Fri, Sat Sun- Marlow

 今週末、金、土、日は母親、叔父のブンちゃん、叔母のマッコちゃん、いとこの
奏平などの親戚一同がやってきた。金曜日仕事後、ロンドン郊外のMarlowへ行って
B&Bに一泊。土曜日はMarlow周辺をドライブしたあとB'Hamへ戻り、日曜日は
Shrewsburyへドライブへ行った。
 月曜からはMは仕事に戻るが、親戚一同はCotsWoldsへ。来週木曜日には
休みを取り、昔住んでいたロンドン郊外へ行って、旧友のAnnなどといっしょに食事を
する予定。
 日本からのお土産は生ラーメン、音楽テープ、せんべい、本、落語テープなどなど
ラブリーな逸品たち!


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MarlowのB&Bのプールサイドで。

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奏平は今サッカーに夢中。柿生FCとブルファイトに所属。

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家の前で。左からブンちゃん、奏平、マッコちゃん、母親。

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左がShrewburyAbbey、右がShrewsburyCastle。Shrwesburyは12世紀の古い町で、
チューダー様式の建物が多い。観光地ではあるがそれほど混雑しておらず、
落ち着いた印象だった。