【10】 04〜10/JUN/2001
ARUP World Cup

04/JUN/2001 -Mon- 排水

ずっと前から不安に思っていたことがある。シャワーの排水の
流れが悪いのだ。それも、日増しに悪くなっていく。最初のころは、
「なんか流れが悪いなあ」という程度にしか考えていなかったが、今は
シャワーを浴びていると足元に水がたまってしまう。そしてシャワーを
出ても、完全に排水するまで2,3分かかっているような状態だ。
状態がどんどん悪くなっていることを考えると、いつか全く流れなく
なってしまうかもしれない。なら早く洗浄屋(?)を頼めばいい、と
思うかもしれないが、そういうややこしいこと電話で説明するのは
すごくしんどいので、ピンセットを買ってきて届く範囲でゴリゴリ
こすってみて何とかしようと思っていたのだが全く効果がないまま
ここまで来てしまった。
結局YellowPageでDrain(排水溝)の項を開き、電話することにしたのが
昨日の日曜日。詰まった排水溝を修理するのはPlumbingとか、
Unblockingとか言うらしい。ところが、どの業者も7Days24Hrsと
書いてあるのに、ほとんどのところは電話に誰も出ない。やっと
つながったところも、今日は行けない、とそっけない返事。それでも
明日の予約はできる、というので月曜、つまり今朝8:00に来てもらう
ことにした。
ところが待てど暮らせど、誰もこない。8:30まで待ってもこないので、
また憂鬱になりながら電話をすると、
「今、エンジニアはみんな出払っている。明日の予約をしようか?」
今日こない説明はどうなっているんだ?と思うのが当然だが、それを
言うととまたややこしくなるので、火曜8:00に来てもらうことにした。

05/JUN/2001 -Tue- 来ない…

 今日も来ない。どうなってるんだ!?
 また電話してみた。例によって明日の予約をするか?と聞いてきた。
「昨日、今日と8:00に来る事になっている。なぜ来ない?」と
がんばって聞いてみた。すると、「じゃあエンジニアの携帯に転送する」
と言って来た。ちょっとめんどくさくなりそうだな、と思っていたのだが、
5分くらい待っても誰も出ない。で、結局もとの受付の人が出てきた。
「どうだ?」と聞いてきたので「誰も出ない」とこたえたら、いきなりガチャンと
きりやがった。どうなってるんだ!この国は!
仕方がないので、別の会社にかけた。ここの会社はWEBページも
開設しており、それなりの大手のようだ。受付の人の応対も
だいぶ違う(ような気がする)。朝はもっとも早くて8:30だというので、明日の
8:30に予約した。根拠はないが、こちらの会社はちゃんと来てくれそうな
気がした(っていうか、来て当たり前だろ!?)

 ところが、どうにもこうにもタイミングが悪い。夜、水溜りの中で洗うのは
最後であることを祈ってシャワーを浴びていた。水はもはや、足首くらいまで
たまってしまう。と、あるとき突然、足元の水の感覚がなくなった。そして、
「コ、コココー」という音ともに、水が全部流れ出ていった。そう。
詰まっていたのが直ったのである。恐らくたまった水がかなりの量になり、
大きな水圧がかかったのであろう。こんな簡単なことで直るのか。ほっとした
反面、Unblockingサービスにキャンセルの電話をしなければならなく、
ちょっと憂鬱である。

06/JUN/2001 -Wed- キャンセル

キャンセルの電話は全く問題なし。「もしまた詰まるようでしたら、ぜひ
当社をご利用ください」。どうということのないせりふだが、なぜか非常に
ほっとさせられた。今度詰まったら絶対御社を利用させていただきます。

09/JUN/2001 -Sat- ARUP World Cup

今日は前々から楽しみにしていた、ARUPWorldCup(これが正式な
呼称かどうかは知らない)の日である。ARUPの各オフィス、ロンドン、
バーミンガム、シェフィールドから、遠くはスコットランドやドイツ、ボストン
などがロンドンに集結、ハーフコートの6人サッカーの大会を行う。
一チーム6人+2人、計8人が24チーム集まり、総勢200人弱の大イベントだ。
バーミンガム(Campusという名称)は人数が多いので2チーム参加。チーム名は
CampusAとCampus1。「どっちが1軍でも2軍でもないよ」という配慮か、
アランが2以上は数えられない烏以下の脳みそしか持ち合わせていないかの
どちらかである。

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Campus(バーミンガムオフィス)の面々。
赤がわがチーム、紺が別チーム。
直接対決もあったが0-0の引き分け。
左からベン、ミック、俺様、ジョン、ダン、?、
ジャグ、マーチン、ジム、ゲーリー
左から5番目のダンがキャプテンで一番うまい。
ジャグはおっさんなのだがロマーリオのように
キレがある。が、最終戦で捻挫し、足首を頭くらいに
腫れあがらせて救急車で運ばれていった。
Campusは2チーム、16名いるはずだが、
ローランドはじめ映っていないのは遅刻した人たち。
あともう一人、写真を撮ってくれたのがフェリックス。

結果は惨憺たるものだったので書かない。
でも、どのチームも真剣勝負で、緊張感のあるゲームは本当に久しぶりだから
楽しめた。天気も良く、6:00起きの7:00発も全然苦にならなかった。

そのあと、パブで懇親会がある予定だったのだが、Campusは予選リーグで
両チームとも敗退し、決勝トーナメントを待つのもタルいのでみんな不参加、
三々五々解散していった。Mもそのまま帰ろうと思ったのだが、
この日仲良くなったFelix Yeeが、AdrianとSOHOの中華街に行くというので、
それに便乗してついていった。
Felixは中国系マレーシア人で、イギリスで大学を卒業し、今年からARUPに
来た。「僕はKing Of Londonなんだ」。はっきり言って、ビジュアル的には
そうは思えないのだが、確かにロンドン、特にSOHOあたりは非常に詳しい。
それもおしゃれな店とかではなく、「この店はいい感じだけど、実はゲイバーなんだ」
とか、「この店はテレカが安く買える。国際電話には必須だよ」など、怪しい情報
ばかりである。そして彼に教えてもらい、ブックメーカーで明日の日本-フランス戦を
2-1日本の勝利にかけてみた。

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SOHOの中華街。バーミンガムのものとは規模が違う。


 中華街で食事をし、少し買い物をした後、彼らと別れた。家に着いたのは十時を
まわったところだったが、心地よい疲れですぐに眠りについた。

10/JUN/2001 -Sun- コンフェデレーションカップ決勝/Perl Harbor

今日は大事な一戦がある。言わずと知れたコンフェデレーションカップ決勝、
日本対フランス。小さな大会とはいえ、まがりなりにもFIFAの公式戦。親善試合と
はわけが違う。
この大会はイギリスは出ていないのでこちらではそれほど注目はされて
いなかったが、準決勝からはテレビ放映もあった。ただし平日朝8:00とか10:00とか
だったので見ることは出来なかった。しかしこの決勝は今日日曜日、11:00からの
放映。
試合自体は見た人が多いと思うし、同じことを書いてもつまらないので、こちらの
人の見方、具体的にはアナウンサーや解説者の声を交えてみたいと思う。

・まずは「注目選手」だが、ナカタが出られないのを非常に残念がっていた。
そして、とにかくオノに話題が集まっていた。フランス側の注目選手はピレスと
なっていたがそれはどうでもいい。
・さあ、試合開始。キックオフ後、先日大阪で起こった児童殺人事件の
被害者たちへの黙祷。この事件はこちらでも大きく報道された。
・改めてキックオフ。やはりおされ気味。日本はナカタを欠いているが
フランスもジダン、アンリ、トレセゲ、テュラムなど主力が出ていない、1.5軍である。
実況の担当者は日本の選手を良く知っている。もちろん手元に資料が
あるのだろうが、所属チームやプレースタイルなど、試合の流れに合わせて
細かく説明される。ナカタコウジは「アナザー・ナカタ」と呼ばれていた。
・メンバーはカワグチにモリオカ、マツダ、ナカタコウジ、中盤は左からオノ、
イナモト、イトウ、トダ、ハト、トップはモリシマとニシザワの(もと)セレッソコンビ。
イナモト、イトウ、トダということはボランチ3枚かあ。消極的だなあ。それに
オノがアウトサイドだって!?これには解説者も「ディサポインティング」といっていた。
・20分ごろ、オフサイドトラップを完全に破られ、カランブー独走。カワグチも
かわされるが、最後カランブーはシュートを打たずにパスを出し、その分遅れ、
マツダにクリアされる。このあたりから解説者は日本のラインの不安定さを
気にし始める。
・28分。浅いラインの裏にアーリークロス。ヴィエラに失点を許す。カワグチの
判断ミスもあったが、ラインが浅すぎ、二列目のヴィエラについて来れず。最後は
マツダがカバーに行っていたが遅かった。
・オノが軽快なステップでミドルシュート。解説者やアナウンサーはしきりにオノを
誉める。「日本のライジングスター」といっていた。確かに、ボールタッチの
軟らかさが、フランス選手を含めて他の選手とは明らかに違う。「彼はいつも
スマイルしている。フットボールを楽しんでいるね。」
・右サイド、ハトががんばりセンタリング、ニシザワがヘディングするも力なし。
「パワーが乗らなかったね」。この日、ニシザワはいいところなし。逆にハトは
あまり期待していなかったがなかなかがんばっていた。
・オノが軽くボールをさばき、イトウにマイナスのセンタリングもミートせず。「イトウは
昨シーズンJリーグで17ゴールをマークしました」。そんなにとったか?
俺の聞き違いか?
・ハーフタイム。オノが外側でプレーしていることを非常に残念がっていた。日本の
チャンスはほとんどオノがらみだ。そして、しきりに日本の最終ラインの不安定さを
気にしていた。「オフサイドトラップは諸刃の剣である。簡単にボールを奪うことが
でき、厳しいタックルでフォワードからボールを奪う必要がないが、反面、失敗したら
即失点である」。また、日本のベストフォワードはスズキと言っていた。
「準決勝で退場となり、この試合に出られないのは残念だ」。
・ハーフタイムクイズ。日本のプロリーグの名前はなんでしょう?
1:Jリーグ、2:Pリーグ、3:Xリーグ。正解者の中から抽選でプレイステーション2と、
勝利チームのレプリカユニフォームをプレゼントします。
・後半キックオフ。
・途中、イナモト→ミウラアツへ交替。「ミウラアツを左のアウトサイドに、オノを中央に
持ってきて、ボランチ3から2にしてオフェンシブミッドフィルダ−をおくのだろう」。
良く知ってるなあ。
・アツが入ったことでサイドでドリブルできる選手が現れ、やや流れが変わる。
ドリブルはほとんど失敗に終わったが、たてにドリブルされるとそれに合わせて
ラインが下がってくるので、中盤の玉回しがしやすくなる。
・「日本はW杯開催国としてこのコンフェデレーションカップの参加資格を
得ましたが、アジアチャンピオンでもあります。昨年ベイルートでサウジアラビアを
1‐0で下しました」。
・60分。オノ→クボ交替。「もう少し見たかった」。しかし、イナモトも下げたし、
これでパスだしのできる選手がいなくなったぞ?
・カワグチ、立て続けに至近距離のシュートをブロック。アナウンサー、興奮して
「ヤワグチ」と連発。その後、落ち着いてからもずっとヤワグチになっていた。
なんだか、一気に頼りない名前になってしまった。
「ヤワグチはこのトーナメントで大活躍」。「シュートはすべて正面に来ているが、
これはポジショニングがいいから。」
・ニシザワ→ナカヤマ。場内一気に盛り上がる。「ニシザワは今日は何も
しませんでした。」「ナカヤマは98年Wカップでジャマイカ相手に1得点。
また、驚くべきは、去年のJリーグ、4試合で16得点を挙げたこともある。」
・そのまま試合終了。「フランスは新たなヴィクトリーを加えた。」「日本はまだ
未完成であるが、これから良いチームになるであろう」、と、ありきたりのコメントで
終わった。

試合終了が13:00すぎだったので、バーミンガムのシティセンターに行った。
昨日、Felixと行った中華街のレストランのジャスミンティーがめちゃくちゃ
うまかったので思わず買ってしまったのだが、それをマグカップで飲むのも
味気ないので中華の湯のみを買おうと思ったのだ。
が、バーミンガムの中華街はあまり大きくなく、目当てのものは見つからなかった。
このまま帰るのも何なので、映画を見ることにした。「PearlHarbor」。真珠湾攻撃を
舞台とした人間ドラマだが、日本にいるころ予告を見ており、必ず見に行きたいと
考えていた。
正直な話、セリフは半分も理解できなかったが話は大体わかった。3時間に渡る
大作だったが、かなり完成度の高い傑作だと思う。戦闘シーンの描写がリアルで、
それが物語にリアリティを与え、人間ドラマを際立たせている。オススメ!
と、言うわけで久しぶりに映画のページ更新。