1st Day, 01/May  Windsor

帰りの飛行機がロンドンからなので、一日移動日を設けました。効率としてはちょっと悪いけど、ほぼ半日観光ができる日ができてラッキーです。

 午前中ちょっとホテルで仕事をして、Virgin TrainでBirmingham InternationalからLondon Eustonへ向かいます。イギリスの鉄道は線路管理会社、その他5,6個の運行管理会社など、同じ路線なのに走る会社が違う、飛行機のような民営化を実施しましたがこれが大失敗、線路管理会社は破綻したし、運行会社は競争激化で安全性をおろそかにし、事故を多発、また、日常的に遅れやキャンセルが発生していました。僕が住んでいた2001年頃が最もひどかったです。
 今回、少し遅れが出ましたが、アナウンスで「サザンプトンでの信号機故障により5分程度の遅れが見込まれます」と伝えられ、ずいぶん進歩したと感じました。当時は5分くらいは遅れにカウントしませんでしたから。もっとも最終的にロンドンに着いたのは10分遅れでしたが。


赤い特急Virgin Express。Birmingham International(空港)駅にて

 ロンドン到着。まずはホテルにチェックインしなくてはなりません。ご存知ロンドンは世界でも1,2を争う宿泊料金の高い都市。会社の予算では都心にとまるとアシが出るので、Kindginton square付近のKendginton Innにとまりました。汽車が止まるLondon Eustonから地下鉄で行きます。


とまったKendginton Inn。


 ちょっと脱線しますが、2007年9月現在、為替は約1£=240円程度と、歴史的な対円ポンド高ですが、そのときに良く引き合いに出されるのが地下鉄料金。ロンドンの地下鉄の初乗り料金が4ポンドなので、1000円弱となり、どう考えても実態を反映していない為替水準だろう、と良く言われます。が、これは決して正しくない。
 そもそも、まずロンドンの初乗りといっても日本の地下鉄のように駅ごとに細かく料金が設定されているわけではなく、ざっくりと大きなエリア内では定額、その一番小さいエリア(Zone 1)が4ポンドということです。そのエリアは当然日本の地下鉄の初乗りの距離に比べて圧倒的に大きく、おおよそ山手線1周を少し小さくした程度。それが4ポンド、約1000円ということになります。
 さらに、ロンドンの地下鉄はいろいろな料金体系があります。たしかに単純にZone 1内で一度地下鉄に乗るだけであれば、1000円はそれでも高いでしょう。しかし、たとえばワンデーパス(1日乗り放題)は6.6ポンド(1300円くらい)、オフピークなら5.1ポンド(1250円くらい)と、実は初乗り4ポンドとほとんど変わりません。1日に2回以上地下鉄に乗る可能性のある人はみんなこの恩恵を受けられるはず。
 また、Oysterという、日本で言うSuica やPasmoのようなチャージ型(ポストペイもできる)のカードを購入、利用すると、なんとZone 1の片道が1.5ポンド約450円になります。しかも1日の使用の上限(Capという)があり、通常時間なら6.1ポンド(1500円くらい)、オフピークだけなら4.6ポンド(1200円くらい)以上はいくら使ってもチャージされないのです。
 ここから汲み取れるのは、おそらくいろいろな議論から、1日に一回こっきりしか乗らない人の方が何度も乗る人よりも1回乗車あたりの大きくコストがかかる、ということなのでしょう。地下鉄運行は電力や運転手さんの人件費だけでなく、路線や駅などの設備、運行システムなど大きな先行投資があるわけですから。であれば回数が少ないと割高に、Oysterやワンデーパスのように何度ものる可能性がある人には大幅に値びきする、という仕組みになっているのだと思います。
 要するにロンドンの初乗り4ポンド(1000円)が日本と比べて異常に高いのは、為替の問題ではなく、料金設定のポリシーの違いから来ているだけなのです。
 ここではオフピークのワンデーパス4.6ポンドを購入、ホテルにチェックイン後、市内へ繰り出しました。

 まずは大きなツーリンスとインフォーメーションのあるヴィクトリアへ。と思ったら、何年か前にここは閉じたのでした。前回きたときと同じ間違いをしてしまった。
 
 とりあえずバーガーキングでおなかを満たした後、バッキンガム宮殿に行ってみました。すると、どうもなんだかすごい列ができています。
 世界には数多くの宮殿がありますが、いまだに王室が居城として使っているのはこのバッキンガム宮殿、日本の皇居など、じつは数えるほどしかありません。19世紀終わりから20世紀にかけての近代化の時代に多くの国が王制を廃止してきたため、そもそも主がいないのです。
 このバッキンガム宮殿、通常は王室の面々が暮らしているので入れないのですが、毎年9月後半はスコットランドの離宮に移るそうで中が見られるそうです。おまけに今年はエリザベス女王の結婚60周年、いわゆるダイアモンド婚。宮殿はいろいろな特設展があるとのこと。長蛇の列はこのためでした。

  いい機会なので中に入ってみました。音声ガイドもあるので英国の歴史を聞きながらこの美しい宮殿内を見て回りました。写真撮影禁止だったのが残念…
  お土産屋さんで60周年記念クッキーなどを物色していると大雨が…すぐにやみましたが、やはりイギリス。


Backingham 宮殿正面側。衛兵交代式などが行なわれる。
Backingham宮殿庭園側。この後大雨が。



  次は大英博物館。もう何度も来ましたが興味は尽きません。そして木、金は8:30まであいているし、何しろ入場料無料なのでゆったりするにはもってこいです。17:00以降遅い時間は一部の部屋がしまっていましたが、相変わらず不思議な感覚を与えてくれる西アジア付近の展示品を堪能したりしました。


いわずと知れた大英博物館。木、金は20:30まであいています。
シュメールの遺跡。
蔵書も豊富。
なんとShakespearの原書が。
Africa方面の展示品はよくわからん。
おなじみMummy(ミーラ)。何体もあります。
ミーラの作り方、といった実践的なガイドもあります。

  さて、夕食はホテルのそばのパブで、伝統的なミートパイとチップス(フライドポテト)、それにマッシュドビーンズ、そしてエール。

ホテルのそばのパブ
ウマ…



  

旅行のページへ