【12】 18〜24/JUN/2001
ウィンブルドン予告編

18/JUN/2001 -Mon-  帰宅時間

このところやたら忙しくなってきた。5月まではほとんど定時に帰っていたが、
6月に入ってから8:00、9:00の毎日だ。こんな事書くと毎日10:00、11:00
まで仕事している日本の面々に怒られそうだけど。

20/JUN/2001 -Wed- HeyFever

忙しくて、今日のサッカーには行けなかった。天気が良かっただけに残念。まあ
5:00前にオフィスを出るのはなかなか大変である。

ところで、今、UKはHeyFever(花粉症)の季節である。アレルゲンは
日本とは違う花粉のようで、日本で花粉症の人でもこちらでは何も感じない
人もいれば、その逆もいるようだ。Mは幸いどちらでもノープロブレム。
ARUPでは若ニール、バービックらが若干感じるようだが、ひどいのはベルティ嬢と
ローランド。ベルティ嬢はフロア中に響き渡る大きな声で、
「ハーックション…エクスキューズミー」とやる。これは日本のお父さんが
「ハーックション…こんちくしょう」とやるようなリズムを思い浮かべてもらえば
間違いない。そして特に重症なのはローランド。今日は天気も良かったためか
症状が重いようで、目から鼻の周りを真っ赤にしている。ベルティのように
豪快なものではなく、「えっぷん」とつぶれたようなくしゃみしか出来ないようで、
これがまたしんどそう。「息ができなーい!!アー!!、ジーザス!!」と大声で
机をどんどんたたく。
花粉の飛散は6,7〜9月くらいまで続く。騒々しい物音はまだしばらく
響き渡りそうだ。

今日も帰宅したのは10:00ごろだが、まだまだ明るい。
家の前でおとなりのロジャーおじさんに出会った。
「良く働くねー」。
それでもこんなに明るいとそんなに遅くまで残っていた実感があまりない。
「そうそう、あしたは夏至なんだ。一年で一番日が長いよ。
これから先は日はどんどん短くなるからあんまり働きすぎないようにね」。

21/JUN/2001 -Thu- ロンドン

朝一番でインターネットショップからの書籍が届いた。Mが愛用しているのは
青山ブックセンター(http://www.aoyamabc.co.jp/)。なんと手数料なしで、日本の
新刊から文庫本、雑誌まで手に入る。送料は若干値が張り、重さにもよるが、
保険なしのSAL便で1500円から2000円くらいだ。大体2,3週間に一回くらい、
5000円分くらい購入している。ほぼ一週間で届くので、雑誌などはロンドンで
買うよりも新しいものが手に入るし、何よりも圧倒的に安い。なんとも便利な
世の中になったものだ。しかし、書棚に並んでいる幾つかの本を、裏表紙の
あらすじを読んだりぱらぱら眺めて選ぶ、という楽しみは得られない。
書籍に限らず、インターネットショップの大きな課題だろう。

パリでちょっとしたイベントがあり、その帰りに上司が二名、Campusに寄ってきた。
「パリのお土産」といって渡されたのはビールとクラッカー。飲みのこしじゃねーか!

明日、ヒースローから日本に起つので、夜はロンドンに泊まるとのこと。で、
ロンドン支社の方々といっしょにディナーをとることになった。支社の方々には
挨拶をしておかないといけないな−、と思いつつそのままずるずる連絡せずに
いたので良い機会である。同期も一人いるし、いろいろ教えてもらおう。
上司は昼前に早々とオフィスを出たが、Mは5:00ごろ出発。
車でM40をまっすぐ南下すればロンドンにつき、そのままA40に入ればSOHOまで
行くことが出来る。距離は100マイル(160km)ちょうどくらい。
高速1.5時間、そのあと30分と見積もっていた。
が、ロンドンの交通事情は恐ろしい。ロンドン内の運転は以前ARUPWorldCup
のときに経験していたが、ウィークデーは交通量が圧倒的に多い。また道が狭く、
至るところ一方通行、右折禁止、左折禁止、進入禁止、もう何するのも禁止である。
更に歩行者が、まるで歩行者天国のようにがんがん横断する。
おまけに2階建てバスが視界をさえぎり、標識や歩行者が良く見えない。
そんで駐車料金が3時間で16ポンドとはどういう了見だ!!
それでも支社の方々と面識が出来たし、何よりディナーの中華がバカうま。時々
食べている近所のテイクアウトチャイニーズとはけた違いだ。残念ながら同期の
A氏は来られなかったが、まあまだ長いこといるし機会はいくらでもあるだろう。

家に着いたのは1:00をまわってからだった。さすがに疲れた。今度からは電車で
行こう。

6月も中旬だというのに夜は冷え込む。

22/JUN/2001 -Fri- ウィンブルドン予告編

明日からテニスのウィンブルドン大会が始まる。せっかくの機会なのでぜひ見に
行きたい。ご存知のとおり、男子はサンプラスの5連覇がかかっているし、女子は
カプリアティがグラフ以来の年間グランドスラムが王手をかけており、なかなか
興味深い大会だが、これら有力選手の試合はセンターコートおよび一番コートで
行われ、チケットの入手は難しい。が、幸い(?)注目度の低い日本人選手、
杉山、朝越(しらん)らはそれ以外のコートでのプレーとなる。ウィンブルドンの
チケットはセンターコート、一番コート、その他のコートに分かれており、
その他コートのチケットの入手はそれほど難しくもないだろう。

で、せっかくロンドンに行くのだから、ロンドンに住んでいる高校時代の友人、M氏に
会おうと打診し、今日返事のメールが来た。なんと今週、来週と日本にいるとの事。
梅雨真っ盛りのシーズンに気の毒なことである。また、M氏によると、
その他のコートチケットでも6,7:00から、数時間ならばないといけないらしい。
ロンドンに早朝着くためにはかなり早い時間出発しなければならない。
どうしようかな−。めんどくさくなってきたな−。今週忙しかったので土曜に早起き
したくないなしなー。明日起きたときの気分で決めるかな。でも多分起きたときには
もう遅いんだろうな。

と考えていたら、フランソワから明日の夕食のお誘いがあった。これで明日の予定は
キマリ。

23/JUN/2001 -Sat- 夕食会

お昼に先日ロンドンで買ったうどんを作ってみた。が、作った後で気づいたのだが、
入れる器がない。いつも使っているスープボールでは到底入らないだろう。仕方が
ないので、炊飯器の容器(なんていうの?)を使ってみた。変圧器の容量が足りず、
全く役立たずだった炊飯器がちょぴっとだけ役だった。
味は可もなく、不可もなく。

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写真に撮るほどのものでもないですけど

さて夕食会はフランソワのアレンジで、シティーセンターのチャイニーズレストランで
行われた。メンバーはフランソワ、フランソワの彼女のアキさん(日本人)、もう一人の
フランス人グレイク、グレイクの彼女のシルビア、若ニール、フィリップ、フィリップの
友人(名前忘れた)、Mの計8名。フランス人3人、ドイツ人2人、イギリス人1人、
日本人2人がイギリスで中華料理をつつく、なんともインターナショナルな夜になった。
アキさんはバーミンガム大学に通う学生さんで、今日試験が終わったため、その
打ち上げもかねている。英語がぺらぺらで、ちょっと彼女の前で英語を話すのは
恥ずかしいが、フランス人もドイツ人もみんなお互い英語で話しているので、もっぱら
会話は英語でとりおこなわれる。レストラン→パブ→クラブとはしごして深夜に解散。
やっぱり食事は1人より大勢いる方が楽しいね。

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左からグレイク(仏)、シルビア(仏)、フランソワ(仏)、アキさん(日)、
若ニール(英)、M(日)、フィリップの友達(独)、フィリップ(独)。
みんな英語がうまいのでついていくのが大変だが、パブやクラブで
わいわいやるより、このように食事をしながらのほうが落ち着いて
話が出来る。アキさんは英語がペラペーラ。もうちょっと日本語で
お話したかった。ちなみにこの席でもデジカメは大人気。

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Mが撮るとはどうしてもおいしそうに見えない。
料理カメラマンへの道も険しい。

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こんな感じで何枚か写真を撮ったけど、
女性のアップは問題があると思うので
こんなつまらん写真のみでご容赦

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箸の使い方に四苦八苦する若ニール。
が、なかなか上手に使えていた。

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もう1人いるダニエルを含め、
ドイツ人はみんなデカイ。
そのドイツ人のフィリップが、
「オランダ人はみんなデカイよ、君」
というので笑ってしまう。
ARUPには残念ながらオランダ人はいないので
どのくらいデカイかはわからない。

24/JUN/2001 -Sun-  お買い物

今日テレビを見ていたら、どうもウィンブルドンの開幕は25日月曜日らしい。
なんで23日土曜日と思っていたんだろう。でも普通月曜日に開幕するか?
それにしても早起きしていかなくて良かった。期せずしてフランソワに救われた。

家に食べるものが全くなかったのでブランチに近くのケンタッキーにいった。
ところが日曜日は12:00開店らしい。どこの世界に昼過ぎに開くファーストフードが
あるというのだ!

午後はシティーセンターに買い物に。別に特に必要なものがあったわけじゃ
ないんだけど。シティーセンターとはいえ日曜日は多くの店がしまっている。
でもウィンドウショッピングなどでぶらぶらすごした。思えば買い物なんて今まで
必需品しか買ってこなかったから、洋服などを見て歩く余裕が出てきたということか。
結構いいスーツが100ポンド後半から2,300ポンドくらいで売ってる。スーツはまたの
機会ということで、今日は半そでシャツ一枚と前から必要を感じていたサングラス、
それにYシャツ一枚購入。この間白シャツを一枚赤く染めてしまったため(前週参照)、
いわゆるアイロンフリーのシャツがほしかった。日本にしか売っていないと思っていた
ので(ARUPの誰も知らなかったから)、先日パリに出張で来ていたK女史に
日本で買ってくるようお願いしていたのだが、結局彼女が忙しすぎ、手に
入らなかった。が、こちらでもいくつかあるようで、一枚購入。ただ、「NO IRON」と、
IRONの絵に赤斜線が引いてある表示で、どちらかといえば「IRON禁止」のような
イメージがある。ちゃんと機能するのかな?

どうもこの項、K女史への言い訳みたいになってしまった。

ところで、先々週のDIARYの項と、映画の項に書いたPearlHarbor、周りには
あまり評判が芳しくない。リチャードや若ニールは、「あれは実際の歴史と大きく違う
のだろう?」といわれた。アメリカの日系社会からも抗議の声が上がっているらしい。
が、歴史とは事実の解釈であり、事実はひとつしかないが、歴史は複数存在する
ものである。そしてたとえどんなに豊富な記録があろうと、事実は決して知ることは
出来ない。たとえば、真珠湾攻撃は暗号がすべて事前に傍受、解読されており、
アメリカは日本に開戦の引き金を引かせ、世論を誘導するためにあえて攻撃させた、
という説さえある。もちろん明らかに事実を捻じ曲げたりしたら問題はあるが、
PerlHarborは許容範囲だと思う。日本人はちょっとカルト集団的な感じで
書かれていたけど、必ずしも戦争をしたかったのではなく、時の状況からやむなく
開戦したことはちゃんと描かれている。それにあんまり日本人側のドラマが
出てくると主題がボケちゃうし。
10年くらい前の「ライジング・サン」なんてひどかったぞ。