【27】 15〜21/OCT/2001

  

15/OCT/2001 -Mon- 理由

 早速Kさんにお借りした宮部みゆきの「理由」を読み始めたら寝られなくなってしまった。
最近のミステリーにありがちな、すごく速いテンポで話が進んでいくわけではなく、また、謎が
謎を呼ぶというわけでもなく、事実関係を淡々と記述しているのだが、面白くて止まらない。
まさに新本格派の真骨頂だ。アガサクリスティーってこんな書き方するんじゃなかったかなあ。

16/OCT/2001 -Tue- プジョー

Collinが車を買ったそうだ。10年落ちのものを600ポンド(12万円)から250ポンド(5万円)
にまけさせたそうだ。Benは半泣きだ。
そんなCollinが免許をとるのは順調にいって来年2月。ARUPの駐車場、端っこの同じ場所に
とめられたままの赤いプジョーを見かけたら、それは未だ支払いの済んでいないCollinの
車だ。

17/OCT/2001 -Wed- A.I.

 またまたCollinの誘いで映画を見に行った。今まで映画はBirminghamシティセンターまで
行かないと見られなかったが、2週間ほど前、ずーっと工事中だったSolihullのショッピング
モールがオープンし、その中にコンプレックスシネマもできた。Solihullはもっとももよりの
街で、住宅地の買い物街といったところ。フィリップやニールの家はここにあるし、うちから
オフィスまでの通勤のとおり道だ。
 今回はCollinとNeil、それに珍しくドイツ人のダニエルが参加。いつものメンバーの
フィリップやフランソワはちょっと忙しくて参加できず。
  6:15から上映のA.I.を見た.こちらの上映は日本よりやや遅かったので、あらかじめ
評判などは知っていた。日本での評価はずいぶん低かったけど、MはああいうSFもので
ちょっぴり泣かせる話が好きなので楽しめた。しかしちょっと長すぎ。Marks&Spenser用の
屋内駐車場に車をとめたのだがそれが9:00にしまってしまうので、残り5分くらい残して
駐車場までダッシュする羽目になってしまった。

18/OCT/2001 -Thu- 日本映画

フランソワとは低いパーティションをはさんで向かい合わせの席なのでよく世間話をする。

フ 「映画はどうだった?」
ミ 「おもしろかったよ。スピルバーグって感じだった。」
フ 「残念。行きたかったのにな。日本ではどんな映画が人気なの?」
ミ 「いろいろだけど、今年の興行No.1はハヤオミヤザキのアニメだったよ。」
フ 「ああ、日本のアニメはフランスでもよく上映されているよ。」
ミ 「どんなの?」
フ 「戦後の幼い兄弟の話とか」
ミ 「ああ、火垂るの墓ね。あれは悲しい話だねえ。野坂昭如っていう作家の体験を
    元にした実話なんだ。」
フ 「それからポルコ・ロッソ」
ミ 「なんだそれ?」
フ 「豚が飛行機にのるヤツ。」
ミ 「紅の豚だ!そうか、海外ではポルコ・ロッソっていう題なんだ。確か主人公の
    名前だったかな?ぼくの大好きな映画のひとつだ。」
フ 「ghost in the cage(かごの中の幽霊)っていうのもみたな。」
ミ 「ううん。なんだろう。そんなマイナーな映画じゃないそうなので、読者のみなさん、
    ピンときたら教えてください。」

19/OCT/2001 -Sat- BLUES-Bradford

ヨーロッパ鉄道旅行記第3段、9月15日、16日〜メリークリスマス・イン・サマー 編〜
アップロード!

 イングランドのサッカーリーグは1部20チームがプレミアシップと呼ばれ最高峰にある。
シーズンチケットを買ったAstonVillaはここに所属するが、その下にDIV1、2、3、と続き、
100近いプロチームがある。
 今節、AstonVillaはアウェイなのでVillaParkでの試合なし。そこでバーミンガムにある
もうひとつのチーム、BirminghamCityの試合を見に行った。通称ブルーズは昨シーズン、
プレミア昇格のプレーオフまで進みながら涙をのんだ。今シーズン、再び昇格を目指す。
同リーグには日本代表のGK川口の移籍が決まったポーツマスがあり、対戦が楽しみだ。
が、ブルーズとポーツマスの、バーミンガムでの対戦は来年4月まで待たねばならない。

 ブルーズの本拠地はSt.Andrews。30000人収容。メイン、バックスタンドが
一階、ゴール裏が2階建てで、総3階建て、40000人収容のVillaParkには見劣りするが
総屋根の立派なスタジアムだ。ブルーズのカラー、青を基調としている。
 メインスタジアムのチケットを買った。迫力のあるゴール裏もいいが、やはり全体が見渡せる
中央の方が面白い。入場料は、先日行った、St,Maryの日本−ナイジェリア戦
10ポンド(2000円)だったので、そのくらいの値段かな、と思ったが、なんと5ポンド(1000円)。
VillaParkのメインスタンド入場料は27ポンド(5400円)だから1/5程度の価格だ。恐らく
スポンサー料の差もそのくらい違うのだろう。プレミアとDIV1では圧倒的に収入が異なるのだ。
 それでも30000人のスタジアムはほぼ満席。昇格を願ってやまない熱狂的なサポーターが
詰め掛けている。このブルーズ、選手入場の観客の応援がカッコイイ。VillaParkは「We will
Rock You」の音楽に合わせ、入場する選手に拍手を送るが、St.Andrewsではマーチのような
音楽に合わせ、みんな立ち上がって手拍子で迎える。われんばかりの拍手もいいが、そろった
手拍子はスタジアムの一体感を感じさせる。VillaParkで観戦するときよりもゴール裏に
近かったため、応援はより迫力があった。となりの、孫連れのおじいちゃんは、ブルーズの
青いユニフォームを着たテディベアをあてがい、孫そっちのけで試合に熱中していた。
 現在、5勝3敗4分け、中位はダンゴ状態ながら24チーム中10位と開幕ダッシュに失敗した
ブルーズだがこの日は快調。Marcelo Ciprianoのハットトリックを含む4ゴールで、同勝ち点でならぶ
BradfordCityを4‐0と粉砕、日曜日に試合を控えるチームもあるが、暫定順位を6位と上げた。
スタジアムは興奮のルツボ。
 ところでハーフタイム中、他の試合速報が場内アナウンスされた。DIV1だけでなく、プレミアの
試合も。で、Everton-AstonVillaの試合だけやけに勿体付け、ゆっくりアナウンス。
"Everton one...  AstonVilla .....    NILL(ゼロ)!! "  " YEAH !! "。Villaが0‐1で負けていることが
アナウンスされると、自分たちが勝っているかのような大歓声が上がった。サッカーでは一般的に、
場所が近いチーム(とサポーター)はよりライバル意識が強くなる。リーグが違えど、隣街のVillaは
にっくきライバルなのだ。来シーズン、ブルーズが昇格してVillaとのダービーマッチが実現したら
楽しみだ。

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St.Andrewsスタジアム

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キックオフの瞬間

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熱狂的なゴール裏スタンド。
この日の入場者数の公式発表は
25000人。